総合教育研究センター(臨床部門)

研究テーマ

●臨床部門
1)医薬品の使用性に関する研究
2)医薬品の適正使用に関する研究
3)Adverse Event Reporting Systemデータベースを利用し、薬剤の有害事象シグナル検出を指標に投与薬剤と有害事象の因果関係を解析する研究
4)フェンタニル経皮吸収製剤の適正使用に関する研究
5)実務実習事前教育における指導薬剤師の役割および学習効果に関する調査研究
6)がん哲学外来・メディカルカフェの社会的意義および参加者に与える効果に関する調査研究
7)保険薬局の機能向上と患者のニーズに関する研究
8)薬剤師による専門的スキルを用いた地域支援活動に関する研究

スタッフ

國正 淳一

國正 淳一 教授・部門長

担当科目:初期体験臨床実習 処方解析Ⅱ OTCヘルスケア論 安全管理医療 社会保障制度と薬剤経済 地域医療・プライマリケア論 がん薬物療法論 感染制御学Ⅱ 高齢者医療 在宅医療演習 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究(神戸大学コース)
学位: 博士(医学)

国内の労働人口の減少や社会情勢の変化により、近年では多くの国民が何かしらの疾患を持ちながらも治療と投薬を受けて仕事を続けていくことが珍しくなくなってきました。薬剤師は医師、看護師、歯科医師、介護士などの多くの職種と深く連携して、患者様にとって親身で緻密な医療を担っていかなければなりません。本学薬学部では、すべての薬の効果と副作用を熟知し、薬の分子のかたちから予期される有害事象を未然に予防でき、コミュニケーションと患者心理学にも長けた人間性豊かな薬学生を育ててまいりたいと思っています。

沼田 千賀子

沼田 千賀子 教授

担当科目:調剤学Ⅱ 社会薬学Ⅱ 処方解析Ⅰ 処方解析Ⅱ 補完代替医療 がん薬物療法論 在宅医療演習 ロジカル思考演習Ⅱ 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究 アクティブ・ラボ 医療薬科学研修特論 がん医療薬学特論
学位:博士(薬学)

がん薬物療法認定薬剤師として緩和医療に携わった経験より、薬剤師には薬学的知識とともに患者本位の視点やコミュニケーション能力が重要であると感じ、患者背景に配慮しながら個別に対応できる”思いやり”と”やさしさ”を兼ね備えた人材育成に努めています。
また緩和医療で使われるオピオイドの適正使用に関する調査研究を行うとともに、「がん哲学外来 メディカル・カフェ」を開催し、がん患者の心理的なサポートも支援しています。薬学を通して「病気であっても病人でない社会」の実現を目指します。

白木 孝

白木 孝 教授

担当科目:薬学入門 薬事関係法規・薬事制度 OTCヘルスケア論 処方解析Ⅱ 在宅医療演習 IPW演習 ロジカル思考演習Ⅱ 実務実習事前教育 総合薬学講座 病院実習 薬局実習 卒業研究 
学位:博士(薬学)

5年次の病院・薬局実務実習は、薬剤師業務を実際に経験することにより学んで行く場ですが、それを通じて、様々なことに対する分析能力、判断能力、問題解決能力を身に付けて行くことができます。皆さんが充実した実務実習を受けることができるように、また医療人として、人間として大きく成長できるように、様々な形で支援して行きたいと思います。

河本 由紀子

河本 由紀子 臨床特命教授

担当科目:早期体験学習 社会保障と薬剤経済 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習

長年、医療機関に身を置き、病院における薬剤師の在り方について種々体験し、学んでまいりました。今までの貴重な経験を活かし、チーム医療において活躍できる、また社会に貢献できる人材育成を目指しています。また、知識だけではなくこれからの医療現場に不可欠なコミュニケーション能力の必要性を説き、薬の専門家として業務に係る重要性、そして「命を救う医療」のみならず患者さんに寄り添う医療、「支える医療」の大切さを伝えていきたいと考えています。

福井 英二

福井 英二 臨床特命教授

担当科目:早期体験学習 ロジカル思考演習Ⅱ がん薬物療法論 IPW演習 総合薬学講座 実務実習事前教育 病院実習 薬局実習

超高齢化社会を迎え、いわゆる2025年問題に対応すべく、国の医療計画、「地域医療構想」並びに「地域包括ケアシステムの推進」がスタートして、病院薬剤師及び薬局薬剤師はどのように職能を果たすかが重要であります。国の政策に学生時代から関心を持ち、社会に出てからしっかりした道筋を歩むために、常に患者サイドに立って「医療人として何をすべきか」という問題意識を持って取り組んでいけるよう支援したいと考えています。まずは、薬物療法における実践的能力を身につけていただきたい。そして、医薬品に関する最新のエビデンスに基づく情報を把握し、医師に適切な処方提案を行い、医薬品の適正使用の推進に貢献できる薬物療法の専門家として活躍する薬剤師を目指していただきたいと思います。

山本 克己

山本 克己 臨床特命教授

担当科目:初期体験臨床実習 処方解析Ⅱ 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究 医療薬科学研修特論
学位:博士(医学)

薬剤師が就く職業は多岐にわたりますが、結果的に全てが医療に結び付いています。そして医療は、他人に“良い仕事をする”ことで人間ならではの高度な喜びと充実感を感じとることができ、“人としての成長、人格の向上”という人生の大目標において極めて有利な職業です。薬剤師が“良い仕事をする”ために必要となる能力は、人を慈しむクリニカル力と、解答のない世界に挑むことのできるサイエンス力です。これらの力を学生が培うことができるよう、また、学生が社会の出発点に立つとき出来るだけ良い環境を与えられるよう、38年間の病院薬剤師(大阪府)の経験を活かして貢献したいと考えています。

國東 ゆかり

國東 ゆかり 臨床特命教授

担当科目:初期体験臨床実習 社会保障制度と薬剤経済 処方解析Ⅰ 在宅医療演習 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習

薬剤師は安心で安全な薬物療法を提供する医療者であるだけでなく、時代に対応できる薬のスペシャリストであることが求められています。あらゆる分野や場面においての「連携」が患者をとりまく医療従事者の最も重要なキーワードになります。親切で丁寧なコミュニケーション、地域の住民・患者への誠実なサポート、迅速で確実な情報の発信力等が必要です。学生が臨床に繋がる研究等に邁進し、基礎学力を養い自己研鑽を積み社会で活躍できるよう、38年間の病院薬剤師の経験を活かして学生の育成に貢献したいと考えています。

小椋 千絵

小椋 千絵 臨床特命教授

担当科目:初期体験臨床実習 IPW演習 処方解析Ⅱ 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究

薬剤師の業務は「対物業務」から「対人業務」へ移行しつつあります。つまり、調剤など薬中心の業務から、処方監査や処方提案、服薬指導、副作用・服薬状況の多職種へのフィードバックなど患者中心の業務への対応が求められています。また、多職種との連携、地域連携に必要なコミュニケーション力やICTの活用など時代の変化やニーズに対応できる適応力も重要です。長年、臨床の場で病院薬剤師として患者さんに学ばせていただいた経験を活かし、薬学生の皆さんが、患者さんを思いやり、チーム医療の一員として有効な薬物療法に積極的に関われるような薬剤師になれるように支援していきたいと思います。

濵名 則子

濵名 則子 臨床特命教授

薬剤師は様々な形で「薬」に関わる職業ですが、どんな形であろうとも、患者様が安心して薬物治療を受けられることが目標となります。病院薬剤師として長年働いてきた間、私は常々「患者様のために」を考えておりましたし、今でも一番心に残っているのは、服薬指導を担当した患者様から頂いた数々の言葉です。近年、医療の現場ではタスク・シフトが進み、薬剤師が活動する場所も機会も増えています。病院、薬局に関わらず薬剤師として、薬や病態の知識は勿論のこと、その安全管理にも積極的にかかわる必要があり、さらにチーム医療を円滑に行うためにも、コミュニケーション力を磨いていかなければなりません。今後ますます他の医療職の方々や、何よりも患者様から信頼される薬剤師の活躍が期待されていると思います。誰からも信頼される薬剤師の育成を目指して、少しでもお役に立ちたいと思っております。

河内 正二

河内 正二 准教授

担当科目:早期体験学習 海外薬学研修 調剤学Ⅰ 安全管理医療 処方解析Ⅰ 処方解析Ⅱ 感染制御学Ⅱ 医療コミュニケーション演習 在宅医療演習 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究
学位:博士(薬学)

私は、これまで医薬品の研究開発、治験を含めた臨床研究業務および病院薬剤師業務を経験し、医薬品が創製され患者に交付されるまでの過程を様々な角度から学んできました。薬物治療全般に関わる薬剤師として重要なことは、医療現場で薬剤師が行うべきことで患者および医療スタッフの利益に繋がるものは何かということを認識する問題意識であると考え、多面的な思考を有する薬剤師の育成に努めています。また日米の有害事象データベースを用いた副作用の発現頻度やその背景因子の探索を研究テーマとし、臨床現場での医薬品の適正使用に貢献することを目指しています。

猪野 彩

猪野 彩 講師

担当科目:初期体験臨床実習 調剤学Ⅰ 薬事関係法規・薬事制度 医療コミュニケーション演習 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究

「教科書には書かれていない、医療現場のリアルな患者の声、薬剤師をはじめとする医療従事者の声、そんなリアルな声を実務実習事前教育などで伝え、“求められる薬剤師”像を描く手掛かりとなるよう努めています。」

藤波 綾

藤波 綾 講師

担当科目:薬物治療学I 薬学英語入門I 薬学英語入門II 処方解析II 感染制御学II 総合薬学講座  実務実習事前教育 臨床生化学実習 薬局実習 病院実習 卒業研究 医療薬科学研修特論(大学院)
学位:博士(薬学)

薬学では低学年からの学びの積み重ねがとても大切です。ただ実験操作をこなすだけではなく、なぜその操作を行うのか、なぜその結果になるのか、その結果から何が考えられるのか。その先には解答が一つではなく、患者一人一人によって最善の選択肢が違う臨床現場での実習が待っています。
日頃から物事に対して疑問を持ち、考える姿勢を持ってもらえるよう講義や実習、卒業研究に努めてまいります。また、超高齢化社会の到来とともに高齢者の健康食品やサプリメントの摂取が増加していることから、フレイル予防を指向した健康食品やサプリメントとの上手な付き合い方について研究を行い、薬だけでなく健康をあらゆる面でサポートできる薬剤師の育成に貢献したいと考えています。

竹下 治範

竹下 治範 講師

担当科目:調剤学Ⅱ 処方解析Ⅰ 処方解析Ⅱ 感染制御学Ⅱ 医療倫理学演習 在宅医療演習 総合薬学講 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究 アクティブ・ラボ
学位:博士(医学)

日本では2025年問題がささやかれています。2025年問題とは、第一次ベビーブームに出生した世代の人たちが75歳以上になる年で、国民の3割を高齢者が占めます。私は高齢者が、この薬を難なく使えるだろうかという目線に立ち、日々、使いにくそうな薬を探索しています。そういった薬を医療機関や企業とコラボレーションし、『医薬品の製剤的使用性』に関する研究を学生さんと共に行っています。

富田 淑美

富田 淑美 講師

担当科目:社会保障制度と薬剤経済 地域医療・プライマリケア論 処方解析Ⅰ 処方解析Ⅱ がん薬物療法論 感染制御学Ⅱ 海外薬学研修 総合薬学講座 実務実習事前教育 薬局実習 病院実習 卒業研究
学位:博士(薬学)

セルフメディケーション、医師業務のタスク・シフト/シェアおよびチーム医療の推進が図られている昨今、薬剤師がその専門性から職能を発揮する場が広がっております。本学薬学部では、調剤専門薬局およびドラッグストア併設の調剤薬局にて保険薬剤師として現場で働いた経験を本学の薬剤師教育に生かしてまいります。また学生の卒業研究では、臨床現場にて大学で修得する基礎科学を活用することを志向した研究を通じてファーマシスト・サイエンティストの育成に尽力していきたいと考えております。