卓越した教育力、研究力を用いて、
社会に貢献する薬学のエキスパートを育成します

学長 宮田 興子

学長 宮田 興子

21世紀の高齢化社会においては、様々な生命科学に精通した人材が求められています。薬学は健康を維持・増進するために薬をいろいろな角度から理解する生命科学です。6年制薬学部=薬剤師=病院・薬局勤務という印象を持たれがちですが、薬学部では幅広い学問を学修するため、卒業後の就職先は病院・薬局の他に、製薬会社などの医薬品業界、化粧品会社、化学会社、公務員、教育研究機関など多岐にわたっています。神戸薬科大学の卒業生も、本学の長年培ってきた充実した教育とキャリア支援により、病院や薬局のみならず、様々な分野で活躍しています。

現在、薬物治療の高度化を背景に、難病克服のための医薬品開発や医薬品の適正使用など、医療分野における薬学への期待が高まっています。このような薬学への社会的要請のもと、薬学部を持つ大学では質の高い高等教育を行い、社会のニーズを踏まえた人材を育成する必要があります。しかし、社会の動きは目まぐるしく、大学で学修した知識のみでは継続的に社会に貢献することは困難です。そこで本学では、時代の変化に対応できる人材の育成を目的に、知識の修得だけでなく思考力の醸成にも力を注いでいます。先に述べましたように、薬学部では様々な分野を学修します。しかしながら、これまでの教育法では、分野間の連携教育を行うことが困難であったため、多くの学生の頭の中は沢山の知識が点在し、知識を効率的に利用しにくい部分がありました。本学では、教員の努力により分野間の連携教育(分野横断型教育)である「基礎から臨床までを繋ぐ教育」を開始し、この教育法により応用力と思考力を身につけ、問題解決能力の備わった社会人へと学生が成長していく仕組みを構築しようと努めています。さらに卒業研究も思考力強化に繋がる大切な科目です。本学ではこの卒業研究にも十分な時間を充てており、学生の思考力に磨きをかけています。

このような特徴的な専門分野の教育に加えて、社会人となるための社会人基礎力の醸成にも重点をおいた教育を行っています。低学年からの学内での教育及び他大学との連携を利用した教育を通して学生は社会に通じる素養を身につけています。

本学では研究力強化にも努めており、優れた教授陣による独創的な研究も盛んに行われています。これまで多くの競争的外部資金を積極的に獲得し、高度な薬学基盤研究を遂行してきています。特に最近では全学的に加齢に関連する疾患、すなわち、動脈硬化症、認知症、がん、ロコモティブシンドロームに焦点を当てた研究を展開しています。これらの疾患の病因・病態を解明することにより、治療薬および予防薬の創製も視野に入れ、超高齢化を迎えた日本社会へ貢献することを目指しています。

本学で行われている活発な研究を基盤として、4年制博士課程教育にも力点をおき、医療・薬学の様々な分野でリーダーとなりうる資質を持つ人材育成にも注力しています。これまで、本学の4年制博士課程修了者は大学教員や企業の研究者として活躍しています。

今後も、教育職員、事務職員が一丸となって、質の高いきめ細やかな教育を学生に提供して、社会で貢献できる人材の育成に尽力し、学生にとって学び甲斐のある、より魅力的な大学に成長していきます。更に、大学の理念に従い、近隣の大学および臨床現場との連携も積極的に行い、どのような時代におきましても社会は大学に何を求めているかを分析しながら、社会貢献に力を注ぐ所存です。

学長 宮田 興子