研究テーマ

「医療技術の費用対効果評価に関する研究」

医療技術評価(HTA: Health Technology Assessment)とは医薬品を含む医療技術の導入が社会に与える短期的あるいは長期的な影響を検討する政策分析の方法であり、その目的は意思決定者に対して、選択肢についての客観的・科学的な判断材料を提供することです。

中でも医療技術の費用対効果評価(医療経済評価)は、国民医療費膨張の問題に直面した先進諸国において大きな関心事となっており、近年、多くの欧米諸国でHTA機関が設立され、医療技術の経済評価が数多く実施されるに至っています。

また、医療経済評価のエビデンスは、治療選択など診療上の意思決定、あるいは医療技術の償還・価格設定など医療政策上の意思決定において、各国の医療制度に組み込む形で活用されるようになっています。

日本では、平成28年度から医薬品・医療機器の費用対効果評価の試行的導入が開始され、今後、当局・企業・大学・研究機関が連携する形で、医療技術の経済評価を推進する必要があります。

医療統計学研究室では、こうした国際的な流れに沿って、診療・医療政策上の意思決定を支援するエビデンスを発信することを目的とし、臨床研究データをもとに統計解析やシミュレーション技法を援用することにより、医療技術の費用対効果を科学的に評価する研究活動を行っています。

<現在の研究課題>
①悪性腫瘍に対する薬物治療の費用対効果評価

②悪性腫瘍に対する陽子線治療の費用対効果評価

③骨粗鬆症に対する薬物治療の費用対効果評価

スタッフ

森脇 健介

森脇 健介 講師

担当科目:統計学I・II 医療統計学I・IIB 医薬経済学 総合文化演習 総合薬学講座
学位:修士(バイオメディカルサイエンス), 博士(保健学)

資格:診療情報管理士

所属学会:International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes Research, ISPOR日本部会(評議員), 日本骨粗鬆症学会, 日本臨床試験学会, 日本計量生物学会

受賞:
・ISPOR Best Contributed Poster Presentation Awards (2007)
・日本骨粗鬆症学会 第8回 森井賞(2013)

その他:
・東京大学 薬学部 非常勤講師 (2016~)
・国立保健医療科学院 客員研究員(2017~)

研究成果

最近の活動
・2017/10/22 以下の発表を行いました。
Moriwaki K, Fukuda H. Cost-Effectiveness of Implementing Guidelines for the Treatment of Glucocorticoid-Induced Osteoporosis in Japan. Society for Medical Decision Making 39th Annual North American Meeting. Pittsburgh, PA, USA.

・2017/10/03 以下の解説記事が掲載されました。
森脇 健介. 免疫チェックポイント阻害薬の医療経済. ファルマシア. 53(10)976-978. 2017

・2017/09/01 以下の解説記事が掲載されました。
森脇 健介. 骨粗鬆症リエゾンサービスの費用対効果. CLINICAL CALCIUM. 27(9)79-85. 2017

・2007/08/31 以下の演題発表を行いました。
吉村 美寿樹, 森脇 健介, 能登 真一,瀧口 徹. 日本人女性に対する骨粗鬆症検診と骨折予防治療の医療経済評価-状態遷移モデルに基づく費用効果分析-. 国際医薬経済・アウトカム研究学会(ISPOR) 日本部会 第13回学術集会(東京)

・2017/08/24 日本骨代謝学会 HP企画 "1st Author"において、以下の論文が紹介されました。
Moriwaki K, Mouri M, Hagino H. Cost-effectiveness analysis of once-yearly injection of zoledronic acid for the treatment of osteoporosis in Japan. Osteoporos Int. 2017 Jun;28(6):1939-1950.
http://www.jsbmr.jp/1st_author/258_kmoriwaki.html

・2017/05/19 以下の講演を行います。
森脇 健介. 骨粗鬆症治療におけるTreat to Targetと費用対効果.シンポジウム:骨粗鬆症におけるtreat to target. 日本整形外科学会学術総会. 2017(仙台)

・2017/05/18 以下の解説記事が掲載されました。
森脇 健介. 骨粗鬆症のQOL・ADL評価. THE BONE. 31(1)97-100. 2017

・2017/04/18 以下の講演を行いました。
森脇 健介「費用対効果の視点から見た骨粗鬆症治療」PARTNER “高齢者”の全身管理を考える(Webセミナー)

・2017/04/03 以下の研究費採択が決まりました。
平成29年度 科研費 基盤研究(B)「粒子線治療の費用対効果評価のための標準的な手法とデータに関する研究」(研究代表者:森脇 健介)

・2017/03/22 以下の講演を行いました。
森脇 健介「悪性腫瘍に対する医療技術の費用対効果評価の手法と課題」JMIRI シンポジウム「Medical data science day」(東京)

・2017/03/17 以下の解説記事が掲載されました。
森脇 健介. 骨折リエゾンサービスの医療費節減効果. Osteoporosis Japan PLUS. 2(1)34-37. 2017

・2017/03/15 以下の発表を行いました。
Moriwaki K. Cost-effective thresholds of ΔNTCP for the use of proton beam therapy. 4th GI-CoRE Medical Science and Engineering Symposium Model-based Approach : NTCP & TCP (Hokkaido)2017/03/14-15

・2017/03/04 以下の発表を行いました。
森脇 健介「費用対効果評価の手法と諸外国の状況:ICERとQALY」医療経済・QOL研究センター 第4回セミナー(新潟)

・2017/02/15 以下の研究論文の掲載が決まりました。
Moriwaki K, Mouri M, Hagino H. Cost-effectiveness analysis of once-yearly injection of zoledronic acid for the treatment of osteoporosis in Japan.Osteoporosis International 2017; in press

・2017/01/29 以下の研究論文の掲載が決まりました。
Nagayama H, Tomori K, Ohno K, Takahashi K, Nagatani R, Izumi R, Moriwaki K, Yamauchi K. Cost effectiveness of the occupation-based approach for subacute stroke patients: result of a randomized controlled trial.Top Stroke Rehabil.15:1-8.2017