• 2026/10/09
  • KPU Research

【プレスリリース】熱応答凝集性ポリマーを利用したハイパーサーミア併用がん治療(神戸薬科大学 放射線管理室・薬品物理化学研究室、慶應義塾大学)

 神戸薬科大学 薬品物理化学研究室の 佐野 紘平 准教授(現 放射線管理室)、山﨑 俊栄 准教授、向 高弘 教授、ならびに慶應義塾大学 理工学部の 蛭田 勇樹 准教授らの研究グループは、加温処置によって物理化学的性質が変化し、がん細胞への取り込みと細胞死を誘導する熱応答凝集性高分子(ポリマー)を開発しました。本研究では、ポリオリゴエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(POEGMA)を基盤として、約41℃で水への溶解性が変化し、分子同士が凝集する熱応答性ポリマーを開発しました。このポリマーは、通常の体温付近ではほとんど細胞毒性を示さない一方で、がん温熱療法の適用温度である43℃の加温条件ではがん細胞への取り込みが増加し、その後、細胞死が時間依存的に増加することを明らかにしました。さらに、担がんマウスを用いた検討では、がん組織を局所的に加温することで、ポリマーのがんへの集積量が、非加温時と比べて2倍以上増加しました。加温したがん組織ではポリマーの凝集体が観察され、熱を利用してポリマーの局所的な挙動を変化させることで、がんへの集積と治療効果を高められる可能性が示されました。

 本研究成果は、熱応答凝集性ポリマーを「薬を運ぶ材料」としてだけではなく、加温により、それ自体が治療効果を発揮する機能性材料として利用する新しいがん治療法につながるものと期待されます。

本研究成果は、2026年9月30日に、国際学術誌「Journal of Drug Delivery Science and Technology」にオンライン掲載されました。

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【研究内容】
熱応答凝集性ポリマーを利用したハイパーサーミア併用がん治療 〜熱で凝集するポリマーそのものをがん治療材料として利用する新たなアプローチ〜
詳しい研究内容は、以下のPDFファイルをご覧ください。
【プレスリリース】熱応答凝集性ポリマーを利用したハイパーサーミア併用がん治療.pdf

【論文情報】
(タイトル)
論文名: Thermally induced aggregation of a thermoresponsive polymer, POEGMA, enables hyperthermia-assisted cancer therapy
(雑誌名)
Journal of Drug Delivery Science and Technology
(参考)
DOI: 10.1016/j.jddst.2026.108999

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