• 2023/09/08
  • KPU Research

【プレスリリース】ミクログリアの機能変容がアルツハイマー病の病態形成を抑制することを解明(医療薬学研究室)

神戸薬科大学医療薬学研究室の力武良行教授、佐々木直人准教授、堀部紗世講師、田中亨特任助教、臨床薬学研究室の江本憲昭教授、池田宏二客員教授、総合教育研究センターの河内正二准教授、神戸大学大学院医学研究科の平田健一教授、科学技術イノベーション研究科の山下智也教授らの研究グループは、血管内皮細胞老化によるミクログリアの機能変容がアルツハイマー病(AD)の病態形成を抑制することを動物実験で明らかにしました。

ミクログリアは中枢の免疫担当細胞で、脳の恒常性維持に重要な働きをしています。ADではミクログリアは神経保護的にも神経傷害的にも機能しうるため、ADの病態形成におけるミクログリアの役割は一定していませんでした。また、AD患者の死後脳では血管内皮細胞が老化していると報告されていましたが、ADの病態形成における役割は不明でした。血管内皮細胞老化がミクログリアの機能変容をもたらす機構の解明は新規AD治療薬の開発に繋がると期待されます。

【研究内容】
「ミクログリアの機能変容がアルツハイマー病の病態形成を抑制することを解明」

詳しい研究内容は、以下のPDFファイルをご覧ください。
「ミクログリアの機能変容がアルツハイマー病の病態形成を抑制することを解明」


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本研究成果は、2023年8月24日に国際科学雑誌「GLIA」への掲載に先立ちオンライン公開されました。

【論文情報】
(タイトル)
"Endothelial senescence alleviates cognitive impairment in a mouse model of Alzheimer's disease"

URL: https://doi.org/10.1002/glia.24461

(雑誌名)
GLIA

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