• 2023/02/21
  • KPU Research

【プレスリリース】マイタケ多糖体は免疫抑制を解除してがんに立ち向かう(微生物化学研究室)

神戸薬科大学 微生物化学研究室の小西守周教授、中山喜明准教授、増田有紀講師、清水涼平特任助教は、株式会社雪国まいたけ(本社:新潟県南魚沼市、代表取締役社長:湯澤尚史)との共同研究で、食用キノコであるマイタケに含まれる多糖体が、単球系骨髄由来抑制細胞 (M-MDSC)を免疫活性型M1マクロファージに変換することで、腫瘍組織の免疫抑制状態を解除し、がんの成長を抑制することを明らかにしました。
免疫システムは、がんを異物として認識し排除しようとしますが、がん細胞自身は、免疫抑制細胞などを誘導してがん免疫応答を抑制し、生存・増殖します。M-MDSCは、がん細胞により誘導される代表的な免疫抑制細胞であり、T細胞の活性を抑制することで、がんの成長と悪性化を誘導することが知られています。以前より、マイタケ多糖体はがん免疫活性化、抗がん作用を有することを報告してきましたが、本研究成果により、そのメカニズムの一端を明らかにできたものと考えています。

【研究内容】
マイタケ多糖体は免疫抑制を解除してがんに立ち向かう
~新しいがん免疫治療の開発に向けて~

詳しい研究内容は、以下のPDFファイルをご覧ください。
「マイタケ多糖体は免疫抑制を解除してがんに立ち向かう」


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本研究成果は、2023年1月26日に国際科学雑誌「Life Sciences」への掲載に先立ちWeb上で公開されました。

雪国まいたけのホームページはこちらをご覧ください。
雪国まいたけホームページ

【論文情報】
(タイトル)
"Maitake α-glucan promotes differentiation of monocytic myeloid-derived suppressor cells into M1 macrophages"

DOI: 10.1016/j.lfs.2023.121453.

(雑誌名)
Life Sciences

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