• 2020/12/09
  • 教育・研究

【プレスリリース】多連続反応を利用した新たなピラゾール構築法の開発(薬品化学研究室)

神戸薬科大学 薬品化学研究室 上田昌史教授、武田紀彦講師、安井基博助教らは、多連続反応を利用した新たなピラゾール合成法の開発に成功しました。

ピラゾールは様々な医薬品に含まれる重要骨格であり、精密有機合成化学が進歩した現在でもなお、効率的合成法の開発は活発に行われています。
今回は、簡単なヒドラゾンを出発原料とし、酸を用いて室温で撹拌する極めて簡単な操作のみで、有用なピラゾールが合成できることを明らかにしました。この反応は、一度の操作で4つの反応が順次連続的に進行しますが、そのうち2回の「反応性の逆転」を組み込んだ独創的なアプローチです。さらに本反応を利用して抗炎症作用を示すLonazolacの合成にも成功しています。

本成果により、様々なピラゾールが系統的に合成できるため、医薬品創製だけでなく、農薬や材料科学の開発にも繋がる基盤技術として、今後の更なる発展が期待できます。本研究成果は、2020年11月16日に、アメリカ化学会の有機化学専門誌Organic Letters誌への掲載に先立ちWEB上で掲載されました。

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【研究内容】
「多連続反応を利用した新たなピラゾール構築法の開発」
~「反応性の逆転」を巧みに利用した医薬品合成を目指して~

詳しい研究内容については、以下のPDFファイルをご覧ください。
多連続反応を利用した新たなピラゾール構築法の開発

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