平成30年度活動報告

平成30年5月13日 第18回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成30年5月13日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:樋野 興夫 氏
所  属:順天堂大学医学部病理・腫瘍学講座 教授
演  題:「種を蒔け~人生を見つめる~」
運  営:薬学臨床教育・研究センター
参 加 者:80名

平成30年7月14日 第19回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成30年7月14日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:平野 亜津沙 氏
所  属:神戸薬科大学 薬用植物園
演  題:「たたき染めに挑戦~藍の葉っぱで染めるオリジナルハンカチ~」
運  営:薬学臨床教育・研究センター
参 加 者:23名

  • 第19回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ
  • 第19回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

平成30年9月22日 第20回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成30年9月22日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:梶山 徹 氏
所  属:関西電力病院 緩和ケアセンター長
演  題:「早期からの緩和ケア」
運  営:薬学臨床教育・研究センター
参 加 者:42名

平成30年10月25日 がん教育

がん教育(1日目):「がんに対する正しい知識」の講義とグループディスカッション(SGD)
平成30年10月25日神戸大学附属中等教育学校1年生(121名)対象に本学教員が「がんに対する正しい知識」の講義を行い、その後4名単位のグループに分かれてSGDを行いました。

第20回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

がん教育(2日目):「今思う健康とは何か」をテーマにしたSGDと若年性がん体験者による講演
平成30年10月30日神戸大学附属中等教育学校1年生(119名)対象に「今思う健康とは何か」をテーマに4名単位のグループに分かれてSGDを行いました。その後、若年性がん体験者による講演を聞き、再度、「今思う健康とは何か」をテーマにSGDを行い、その変化をグループごとに発表しました。
がん患者の身体的・心理的苦痛を知る機会となり、がん患者へのスティグマ※等の解消につながることが期待できました。
※他者や社会集団によって個人に押し付けられた負の表象・烙印

がん教育(3日目):平成30年11月1日神戸大学附属中等教育学校1年生(119名)対象に本学で「いのちの授業」を実施
「葉っぱのフレディ」の絵本を朗読した後、8枚のカードに自分にとって大事なものを記入してもらい、それを1枚ずつ手放していくという「死の疑似体験」をしてもらいました。このワークを通して、自分が何を大事にしているかに気付き、生きていることや周りの人たちへの感謝の気持ちについて考えてもらいました。

3日間の授業を通して、がんは身近な病気であることやがんを社会的な問題として捉えられるようになったと思います。また死やいのちについて考える良い機会になりました。

平成30年10月27日 神戸薬科大学第12回がんプロ講演会

平成30年10月27日(土)に神戸薬科大学10号館4階会議室において、「神戸薬科大学第12回がんプロ講演会」を開催し、24名が参加されました。

今回のテーマは「小児がん治療 ~子どもと家族にとって大切なこと~」で、小児のがん治療において先進的な医療に携わっておられる3名の先生方に講演をしていただきました。

最初の講演は、チャイルド・ケモ・クリニック院長で神戸市中央区のチャイルド・ケモ・ハウスの創設者でもある楠木重範先生に「小児がん治療の現状とチャイルド・ケモ・ハウスの取り組み」について講演していただきました。小児がんは誰でもが罹患する可能性のある病気で、1万人にひとりの割合で発生し、日本では年間2,500人のこどもが小児がんと診断されます。治癒率は60年前には20%前後であったのが、現在では70~80%に向上しています。これは副作用を抑える技術が向上して、抗がん剤の量を増やすことができるようになったためです。小児はがん細胞の活動も活発であるため、早期の発見が治癒率に影響することはありません。遺伝や親の育て方で発病することもないため、国民全体で知識を共有して小児がんに対する偏見をなくして、より良い治療に結び付けていかなければなりません。小児がんに抗がん剤を投与したときの副作用としては、骨髄抑制時の皮膚障害が多く、おむつかぶれや末梢ルートや尿道カテーテルにも注意が必要で、水疱や鼻血にも丁寧なケアをしなければいけません。乳幼児よりも10歳以上の患者のほうが吐き気や嘔吐が多く、10歳以上の女性患者にステロイドを大量に投与すると大腿骨頭壊死をおこしやすいことも知られています。小児がんでは「がんになっても笑顔で育つ」ことが大事なことであり、チャイルド・ケモ・ハウスは患者だけでなく家族やきょうだいも含めて支える医療を行う場所です。病院と住居が直結していて、患者のきょうだいを専任でケアするスタッフもいるとのことでした。

2番目の講演は、大阪大学医学部附属病院小児医療センターのチャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)で、チャイルド・ケモ・ハウスの理事でもある馬戸史子先生に「小児がん治療を受ける子ども達・家族の心理支援」について講演していただきました。CLSによる心理的支援はこどもが主役の医療であるため、こどもの視点、本音、誤解を理解してこどもと接することから始まります。心理社会的ニーズのアセスメントを行った上で、心理面の治癒的効果のある遊びをこどもと一緒に行います。遊びの中で病気に対する恐怖や葛藤に立ち向かい、乗り越えることを可能にしていきます。心理的プレパレーションとして、病気についての理解、心の準備、主体的対処への支援を行って、ストレスを和らげることができるようにします。家族や医療スタッフも含めて、こどもが主役の治療作戦会議を行い、治療のロードマップをそこで作っています。また、非薬物的アプローチによる苦痛の緩和、命や死に向き合うこどもへの支援や、こども同士でのピアサポートやグループセッションも支援しています。病院内にCLSはひとりしかいませんが、小児患者の処置や検査や手術にまですべて立ち会っているとのことでした。

3番目の講演は、兵庫県立こども病院薬剤部の薬剤師である坂本有里恵先生に「小児がん患者への薬剤師の関わり」について講演していただきました。小児の化学療法は多くの治療が臨床試験として実施されていて、治療計画書により細かく指示されています。レジメンは複雑であり、成人と違ってクールごとに抗がん剤の投与量も違っているため、レジメン登録も原則として7日分ごとになっています。小児特有の問題点は、服薬コンプライアンスが悪くなりがちで、大きい錠剤やカプセルは粉砕や脱カプセルで対応しています。悪心・嘔吐の評価は摂食の度合いや家族への聞き取りで評価を行っています。抗がん剤の投与量の算出方法やGFR算出も特別なものを使用しています。

今回の3名の先生方の講演は内容の濃いものであり、講演後は多くの熱心な質問がありました。滋賀医科大学附属病院からの参加者もあって参加者の関心度の高い講演会になりました。

  • 平成30年10月27日 神戸薬科大学第12回がんプロ講演会
  • 平成30年10月27日 神戸薬科大学第12回がんプロ講演会
  • 平成30年10月27日 神戸薬科大学第12回がんプロ講演会
  • 平成30年10月27日 神戸薬科大学第12回がんプロ講演会

平成30年10月27日 ちゃやまちキャンサーフォーラム2018出展

平成30年10月27日(土)10:30~17:00

MBS(毎日放送)は2011年より「がん検診啓発キャンペーン」活動を続けています。その一環として、がんを正しく知り学ぶための「ちゃやまちキャンサーフォーラム2018」が大阪の毎日放送本社で開催され、本学も展示ブースをいただき4回目の参加になりました。がんの最新情報が流れる1階ロビーでは、患者会やサポート団体がそれぞれの活動を展示ブースで紹介しました。
本学も「がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ」の活動について情報提供を行い、参加者と交流を持ちました。(当日の参加者は約500名:NPO法人キャンサーネットジャパン報告より)

  • ちゃやまちキャンサーフォーラム2018出展
  • ちゃやまちキャンサーフォーラム2018出展

平成30年11月17日 第21回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成30年11月17日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:奥野 芳茂 氏
所  属:奥野クリニック院長
演  題:「がんの治療もあなたらしく、わたしらしく」
運  営:薬学臨床教育・研究センター
参 加 者:32名

平成31年1月26日 第22回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成31年1月26日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:今中 健二 氏
所  属:株式会社同仁広大 代表取締役
演  題:「中医学からみたガンの原因と対策」
運  営:薬学臨床教育・研究センター
参 加 者:32名

第22回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ