平成29年度活動報告

平成29年5月20日 第13回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成29年5月20日(土)13:00~15:30
場  所:80周年記念館(6号館)小食堂
講  師:川崎 由華 氏
所  属:がんライフアドバイザー®協会代表
演  題:「がんになった時のお金の処方箋」
運  営:薬学臨床教育センター
参 加 者:15名

平成29年7月8日 がん哲学外来コーディネーター養成講座(がん哲学外来市民学会との共催)

開催日時:平成29年7月8日(土)13:30~20:00
場 所:11号館 3、4階
テーマ:「がん哲学外来の原点」
目 的:ファシリテーション能力のスキルアップ
講座内容:講演、SGD(Small group discussion)
講演者:柏木 哲夫 氏(淀川キリスト教病院グループ 理事長)
    「スピリチュアルケア」
共 催:がん哲学外来市民学会、薬学臨床教育センター

神戸薬科大学では、2年前よりがん患者さんやそのご家族、医療従事者が、ご自分の体験やがん医療について語り合う「メディカル・カフェ」を開催しています。これは6~7名で1グループをつくり、各グループにファシリテーターを置いて進めて参りますが、そのファシリテーターのスキルによって参加者の満足度が大きく変わってきます(第10回日本緩和医療薬学会で発表)。そこでファシリテーターのスキルアップを目的として、7月8日にコーディネーター養成講座を開催しました(参加者175名)。淀川キリスト教病院グループ理事長の柏木哲夫先生のご講話の後、9~10名を1グループとして「がん哲学外来 メディカル・カフェの原点」についてグループ討論・発表を行いました。

平成29年7月9日 神戸薬科大学がんプロ講演会(がん哲学外来市民学会との共催)

開催日時:平成29年7月9日(日)9:30~15:30
場 所:ききょう記念ホール(5号館)
テーマ:「役割を果たす」
講演者:
 ・基調講演  樋野 興夫 氏(順天堂大学医学部病理・腫瘍学講座 教授)
       「見据える勇気~『凛として生きる為に』~」
 ・特別講演1 寺岡 賢 氏(公益財団法人修養団(SYD)伊勢道場 講師)
       「今日一日を喜んで生きる」
 ・特別講演2 沼野 尚美 氏(宝塚市立病院緩和ケア病棟 チャプレン・カウンセラー)
       「市民としての役割~聴くこと~」
 ・招待講演  笹子 三津留(兵庫医科大学 集学的腫瘍外科科学 教授)
       「情報に振り回されないために」
共 催:がん哲学外来市民学会、薬学臨床教育センター

平成29年7月9日(日)に「がん哲学外来市民学会」との共催で「神戸薬科大学がんプロ講演会」を開催しました。「役割を果たす」をメインテーマに、基調講演としてがん哲学外来市民学会代表、順天堂大学病理・腫瘍学教授 樋野興夫先生より「見据える勇気~『凛として生きるために』~」と題してご講話をいただきました。続いて特別講演①は、公益財団法人修養団伊勢道場講師 寺岡賢先生より「今日一日を喜んで生きる」、特別講演②では、宝塚市立病院緩和ケア病棟チャプレン・カウンセラー 沼野尚美先生より「市民としての役割~聴くこと~」のお話をいただき、どれも実践に基づいた内容で参加者から「非常に参考になった」との感想をいただきました。

続いて招待講演として兵庫医科大学集学的腫瘍外科科学教授 笹子三津留先生より「情報に振り回されないために」という演題で、具体的ながんに関する情報の見分け方をご教示いただき、皆さん熱心にメモを取っていらっしゃいました。

その後は、本学学生が主体となって企画・運営している「がん教育の授業」の発表と「がん哲学塾」をステージで再現いたしました。当日は、「がん教育」を行っている神戸大学附属中等教育学校の1~6年生27名の参加もあり、がん教育を行うことで、がんに対する意識の向上につながっていることを感じました。

講演会には全国から305名の方にご参加いただき、ボランティア企画の「緩和アロママッサージ」や「ハーブティ」も多数の方にご利用いただいてお互いの交流を深めることができました。

平成29年9月2日 第14回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成29年9月2日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学 薬用植物園
講  師:沖 和行 氏
所  属:神戸薬科大学 薬用植物園
演  題:「植物のちから」
運  営:薬学臨床教育センター
参 加 者:16名

平成29年10月8日 大阪薬科大学第13回公開シンポジウム(神戸薬科大学共催)

平成29年10月23日 神戸薬科大学第10回がんプロ講演会

平成29年10月23日(月)に神戸薬科大学地域連携サテライトセンター2階セミナールームにおいて、「神戸薬科大学第10回がんプロ講演会」を開催し、71名が参加されました。

今回は神戸薬科大学のFD研修会を兼ねて開催し、がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)養成プラン「ゲノム世代高度がん専門医療人の養成」事業の中心となって推進していただいている大阪国際がんセンター総長の松浦成昭先生をお迎えして、「これからのがん教育」と題してご講演いただきました。 松浦先生は本年4月より本学の客員教授にも就任していただいています。

講演はがんの部位別5年相対生存率の年次推移の解説から始まり、患者が病院を受診するまでの流れや、その後の診断や治療の流れと治療法の種類、手術後のfollow-upについて話をされました。次に我が国のがん医療の現状について解説され、腫瘍内科専門医、放射線治療専門医、緩和医療専門医、がん専門医療スタッフ、検診担当スタッフ、疫学専門家などが不足しており、国民のがん医療に対する意識の低さや啓発不足についても指摘されました。がんプロ事業のあゆみについては、第1期のがんプロフェッショナル養成プランでは全国で2251人が養成され、第2期では3年間で2319人が養成されたことで、がん専門職の専門医や専門薬剤師などの資格取得者も年々増加していることを受けて、第3期のがんプロ事業は多様なニーズに対応するがん専門医療人材を養成するプランになることをお話しされました。最後に全国のがん患者の声をまとめたデータをお示しになり、がん対策基本法や終末期医療の変化についてもお話しされました。

講演後は参加者から、放射線治療の現状や位置づけに関する質問や、がんの検査方法や医療制度などについての質問があり、活発な質疑応答となりました。これからのがん医療は、これまで治療成績を向上させることに重点を置いてきたのと同じくらい患者のQOLを向上させることが重要になってきました。がんの治療成績向上とともに患者の求めるものは多様化してきて、生存期間の延長により仕事も含めて普通の生活を送るための支援が必要になってきました。今回の松浦先生のご講演で、患者は様々な苦悩を持っており、そのことをすべての医療者が理解して対応する必要があることを深く教えていただきました。

平成29年10月25日 がん教育

神戸薬科大学にて、神戸大学附属中学教育学校の1年生を対象とした「がん教育」の校外学習が行われました。

授業を始めるに当たり、神戸薬科大学の学生の重松さんが、葉っぱのフレディを朗読して下さいました。朗読を通して「生きることはどういったことだろう」と考えました。

■いのちの授業 横山 郁子先生(神戸薬科大学薬学臨床教育センター)
本当に大切なものは何かを考えると共に、感謝の大切さを学びました。

生徒の感想
○自分の大切なものについてしっかり考えることができたのでよかった。この学習は今後も続けてほしい。
○いのちの授業は、本当にためになりました。

「大切な人」「大切な物」「形のある大切な物」「形のない大切な物」を考え、カードに書きました。

「いのちの授業」を受けて感じたことを、5~6人の小集団で話し合いました。

実物投映機を使用して、シェアリングを行いました。

3週にわたって行われた授業についてふり返りました。

生徒の感想
○「いのち」についての考え方が変わりました。
○先生方の講義から、新しいことを感じる事ができました。
○この学びをほかの人にも伝えるべきだと思いました。

3週にわって行われた「がん教育」について、神戸薬科大学の学生さんからもお話をしていただきました。

がん教育

生涯で国民の2人に1人はなんらかのがんに罹患するといわれています。がんを予防し、またがんを受け入れる力を涵養するため、政府と文部科学省は子どもの頃からの「がん教育」を平成29年度から全国展開する予定です。しかしながら「がん」という病気は専門性も高く、医療者でない中学、高校の教員が授業を行うのは負担が大きいため、同区にある神戸大学附属中等教育学校に声をかけ、本学の教員と学生が中学1年生(136名)に60分×3コマで3日間(10月25日、11月1日、8日)、「がん教育」の授業を行いました。

1日目は、「がんの正しい知識を身につける」ことを目的に講義を行ったあと講義で感じたことをグループでディスカッション(SGD)しました。2日目は、「今思う健康とは何か」についてSGDを行い、そのあと若年性がん体験者の話を聞いてもう一度SGDを行いました。すると体験者の話を聞く前は「学校を休んでいないから、楽しく勉強やスポーツができるから健康だ」という意見が多かったのが、話を聞いた後は「支えてくれる家族、友人がいるから健康」というように、心の面でも成長したことが感じられました。3日目は、場所を本学へ移し「いのちの授業」として死の疑似体験を行い、生きていることや周りの人たちへの感謝の気持ちについて考えてもらいました。その後、調剤の実習室で散剤と水剤の簡単な実習を行い、また薬用植物園では、様々な植物についての説明を受け、薬に関しての興味が深まったようでした。

3日間の授業を通して、死やいのちについて考えたり、がんを社会的な問題として捉えられるようになったと思います。また授業を企画・実施した本学学生にも多くの学びがあり共に成長できる良い機会となりました。

平成29年10月28日 ちゃやまちキャンサーフォーラム2017出展

平成29年10月28日(土)10:30~17:00

MBS(毎日放送)がん検診啓発キャンペーンの一環として、がんを正しく知り学ぶための「ちゃやまちキャンサーフォーラム2017」が大阪の毎日放送本社で開催されました。がんの最新情報の講演のほか、1階ロビーでは患者会やサポート団体がそれぞれの活動を展示ブースで紹介しました。
神戸薬科大学も「がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ」の活動について情報提供を行い、参加者と交流を持ちました。

平成29年10月29日 連携7大学がんプロ合同研修

開催日時:平成29年10月29日(日)9:30〜16:00
場  所:大阪大学中之島センター

平成29年11月11日 第15回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成29年11月11日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:八巻 耕也 氏
所  属:神戸薬科大学 薬理学研究室
演  題:「長く幸せに生きるために」~インフラメージングという観点からの考察~
運  営:薬学臨床教育センター
参 加 者:31名

平成29年12月10日 大阪薬科大学第14回公開シンポジウム(神戸薬科大学共催)

平成30年1月27日 第16回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成30年1月27日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:田村 祐樹 氏
所  属:滋賀医科大学家庭医療講座 非常勤講師
演  題:「こころの栄養・いのちの栄養」~ほっこりタイム・スープとともに~
運  営:薬学臨床教育センター
参 加 者:43名

平成30年2月18日 大阪薬科大学第15回公開シンポジウム(神戸薬科大学共催)

平成30年2月23日 第5回近畿三拠点合同フォーラム

開催日時:平成30年2月23日(金)15:00〜17:00
場  所:京都教育文化センター

平成30年3月3日 第17回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ

開催日時:平成30年3月3日(土)13:00~15:30
場  所:神戸薬科大学地域連携サテライトセンター
講  師:中島 園美 氏
所  属:神戸薬科大学 臨床心理学研究室
演  題:「ストレス・マネジメント」
運  営: 薬学臨床教育センター
参 加 者:26名