薬が効く仕組みを知りたい。
その好奇心が薬学への道をひらいた。
幼い頃アトピー性皮膚炎に悩んでおり、薬によってかゆみや炎症が和らぐ経験から、「なぜ薬が効くのだろう」と薬の仕組みに興味を持ちました。そこから、薬について専門的に学び、得た知識を生かして病気に悩む人々に貢献したいという想いから、薬学部への進学を決めました。
その中でも神戸薬科大学にしたのは、薬学に特化した単科大学で、同じ目標を持つ学生と切磋琢磨しながら学べる環境に魅力を感じたためです。オープンキャンパスで実際に訪れた際、緑豊かで落ち着いたキャンパスの雰囲気にも惹かれ、勉強や研究に集中できる環境だと感じたことから、神戸薬科大学を志望しました。
受験勉強では、特に苦手だった化学に力を入れました。コロナ禍で休校や授業の制限があり、自宅で学習する時間が増えたことをきっかけに、自分で計画を立てて基礎から学び直しました。分からない部分を一つずつ理解していくうちに、知識同士がつながる化学の面白さに気づき、苦手意識を乗り越えるほど夢中になって勉強しました。
実際に入学し6年生になった今、神戸薬科大学の魅力は、薬学の単科大学ならではの、学生同士や先生との距離の近さだと思います。同じ目標を持つ仲間と支え合いながら学ぶことができ、分からないことがあれば先生にも相談しやすい環境があると感じます。
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植物の謎に挑み、
研究で広がる新たな視点。
カリキュラムで印象的だったのは、キャリアデザイン講座です。病院や企業など、さまざまな分野で活躍する方のお話を聞くことで、卒業後の多様な進路や社会で働くことについての理解が深まりました。社会を知ると同時に、自分の強みや大切にしたいことに気づき、将来のキャリアについて考えるきっかけになりました。
また、友人とは、試験前には教え合いながら一緒に勉強し、大変な時期も支え合って乗り越えてきました。長期休みには一緒に旅行に行くなど、大学生活ならではの時間を楽しみました。勉強するときはしっかり取り組み、遊ぶときは思い切り楽しむ、メリハリのある充実した大学生活だったと感じます。
研究では、研究成果を学会で発表したことが印象に残っています。多くの研究者の前で自分の研究を発表し、さまざまな意見や質問をいただきました。自分では気づかなかった新たな視点を得ることができ、研究をより深く考えるきっかけとなりました。また、自分の研究を相手に分かりやすく伝えることの大切さも学びました。
そしてこの度、『日本薬学会第146年会』において、学生優秀発表賞を受賞しました。受賞タイトルは『エゾリンドウABCC輸送体GtABCC1によるアントシアニン輸送』です。
植物は、医薬品や健康食品などに利用されるさまざまな成分をつくっています。これらの成分が植物の細胞内でどのように運ばれ、蓄えられるのかを知るためには、成分を運ぶ「輸送体」の働きを明らかにすることが重要です。私は、健康へのさまざまな効果が期待される色素「アントシアニン」に着目し、リンドウの花でアントシアニンを運ぶ「輸送体」の働きを研究しています。実験では、この輸送体の遺伝子を導入した酵母を用いて、その働きや仕組みを詳しく調べています。
実験では、スケジュール管理と正確な実験操作が求められる中で、方法が確立されていない部分も多く、期待した結果が得られないこともありました。その際には、論文を参考に実験条件を工夫し、原因を一つずつ検証することで、論理的に考える力を培いました。自ら考える姿を大切にしながらも、先生方が親身に相談に乗ってくださる環境に支えられ、粘り強く課題を解決する力を身につけることができたと感じています。
今後は、リンドウのアントシアニン輸送体の働きをさらに詳しく調べ、その機能を明らかにすることで、植物がアントシアニンを運び、蓄える仕組みの解明へと研究を発展させたいです。また、研究活動を通して培った論理的思考力を、卒業後もさまざまな課題に向き合う中で活かしていきたいです。
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薬の知識だけでなく、
一人ひとりの思いに寄り添う薬剤師へ。
就職活動では、キャリア支援の方に面接対策をしていただいたことが特に印象に残っています。模擬面接を通して、自分では気づかなかった改善点を具体的にアドバイスしていただき、自信を持って本番に臨むことができました。
卒業後は病院薬剤師として、薬の知識だけでなく、患者さんの生活や思いまで考えながら治療を支えられる薬剤師になりたいです。実習を通して、同じ薬でも患者さんによって必要な支援が異なることを学びました。これからもさまざまな経験を積み、自分にできることの幅を広げていきたいです。