橋本 昂介さん 2015年卒

橋本 昂介九州大学附属病院 薬剤部

視野と選択の幅の広がりを実感
 幼い頃から身近にあった薬剤について、もっと学びたくて選んだ薬学部。神戸薬科大学入学後、薬学・医療の専門知識を深める授業を受ける中で、将来病院薬剤師として働きたいという想いが強くなりました。研究室を選ぶ際には、もちろん研究のテーマに興味を惹かれたこともありますが、現場の医師がどのような考えで薬剤を選択し、どのような薬剤師が求められているのかという事も学べると思い三人の先生が医師である臨床薬学研究室を選びました。目的意識を持って過ごした大学生活の中で、尊敬できる先生や先輩、友人との出会いを通じて自分自身の視野と選択の幅が大きく広がったのを感じています。

 神戸薬科大学を卒業後は、九州大学病院薬剤部で働いています。調剤・抗がん剤調製、外来窓口での服薬指導、薬剤の血中濃度測定(TDM)、医師・看護師からの注射薬の配合変化に対する問い合わせ対応などを行っています。九州大学病院は1275床と病床数が多く、希少な疾患に出会うこともあり、日々勉強の毎日ですが、とてもやりがいのある職場です。4月からは病棟薬剤師として病棟に配属されることとなりました。患者様との距離が近くなり、薬剤師としての知識、コミュニケーション能力が問われる場所なので、自分にできる精一杯でより良い医療を提供していきたいと思っています。現在、新しいチャンスと知見に囲まれた生活はとても充実しています。

 みなさんも、様々なことが吸収できる大学生活の中で、自分の可能性を見つけてください。特に今一度自分自身を見つめ直し、早い段階で自身の夢・目標を見定めることが大切です。そして、それを実現するためには何をしなくてはいけないか考え、目標に向かって思い切り努力してほしいと思います。


中川 裕司さん 2013年卒

中川 裕司国立大学法人三重大学医学部附属病院 薬剤部

 臨床薬学研究室では、江本先生をはじめ、中山先生、八木先生、留学生の皆様方には大変お世話になりました。研究の“け”の字も知らない私を、優しく丁寧に、時には厳しく過酷にご指導して頂き、先生の論理的な思考体系や考察力はさる事ながら、模索段階においてもそのアプローチの仕方などは常に学ぶことばかりで、研究活動を通じて、人間的にとても成長できた2年間だと感じています。また留学生との異文化交流や英語論文の読み込みにより英語力が向上したこと、研究報告会を通じてプレゼンテーション力の向上が図れたこと、周囲との協調性の大切さを改めて実感できたことなど、挙げればきりがない程、非常に濃く、良い経験ができたと思っています。

 現在私は、大学病院で病院薬剤師として勤務しています。大学病院へ入局した理由は、臨床と研究を両立してバランス良く行っていきたいと考えたからです。臨床薬学研究室で学んだ研究技術や分子生物学、生化学などの基礎知識を活かして、臨床現場で生じた疑問点に関して基礎研究や疫学研究を行い、臨床現場へフィードバックすることで、医療の発展に貢献していきたいと考えています。

 研究内容が就職した後に役に立つことは残念ながら少ないかもしれませんが、研究活動に取り組むことによって得られる能力やそこで育まれる人間性というのは、将来多様な職種に就職する可能性を考慮しても、直接的あるいは間接的に必ず役に立つと今となっては切に感じます。学生の皆様にはそういった視点からも研究に真摯に向き合い、毎日楽しく研究を行って頂きたいと思います。


西峰 文菜さん 2013年卒

中川 裕司シミック株式会社/臨床開発第一本部代謝•内分泌領域(Ⅱ)臨床開発部

  私が臨床薬学研究室に所属したいと思ったきっかけは、2つあります。 薬剤師として薬の知識だけでは十分ではないと言われている昨今、江本先生の下で臨床の知識を身につけたいと思ったこと、また留学生が多い臨床薬学研究室で英語力を身につけたいと思ったことです。

 私は現在、新薬の開発に携わる臨床開発モニターという仕事をしています。病院の先生方とコミュニケーションをとる機会は多く、プロとして先生方とディスカッションするためには臨床の知識は必ず必要となります。また、新薬開発が欧米諸国に遅れをとらないために日本でもグローバル試験がとても増えており、報告書などは全て英語で作成することも珍しくありません。研究室で留学生の方との英語でのコミュニケーションを経験したことにより、英語に対する苦手意識を持たずに業務に取り組むことができています。

 上記2点において臨床薬学研究室での経験は私にとってとても貴重なものであったと考えています。

 また、臨床薬学研究室に所属している方は、先生方や留学生も含め気さくな方が多く、研究以外でもお花見など楽しいイベントもたくさんあり、とても充実した研究室での生活を送ることができました。


楠瀬 理沙さん 2013年卒

楠瀬 理沙大塚製薬株式会社/医薬課/医薬情報担当

 研究室では禁煙支援グループに所属し未成年への喫煙防止教室を開催したり、禁煙指導の診察に同席し、実際の患者さんの声を勉強してきました。大勢の前で喫煙によるリスクを伝え、理解を得るためにどのような工夫が必要なのかチームメンバーで試行錯誤しながら活動をしていました。

 また、薬学科でありながら実臨床をご経験されている循環器Drがいるという事は非常に貴重でした。心不全・高血圧・不整脈等の病態・治療法についてグループに分かれディスカッションをしながら知識を深めることができたのも臨床薬学研究室の醍醐味であったと感じています。

 今はMRという立場から患者さん個々に適した薬を届けられるよう活動しています。心不全治療である利尿剤も取り扱っており研究室で学んだ伝える力、そして患者さんの病態から考えた適切な治療薬を提供できるよう日々努力しています。


岡野 卓也さん 2013年卒

岡野 卓也神戸大学大学院医学研究科 循環器内科学分野

 私は臨床薬学研究室でのゼミ活動を通じて、自らがかかわった基礎研究の成果が病態の解明や治療法に繋がっていること、また研究の楽しさを実感することができました。そこで、江本先生のもとで、高度な専門的能力と研究能力を有する薬剤師になるための教育・研究指導を引き続き受けたいと強く思い、神戸大学大学院医学研究科循環器内科学分野の博士課程に進学しました。

 私は今、神戸薬科大学江本ラボで疾病モデルマウスや培養細胞を使った基礎研究を引き続き行うとともに、神戸大学病院で臨床の勉強と臨床研究を行っています。私を除いて江本グループの大学院生は全て外国人のため、ミーティングやディスカッション、日常会話、メール…、全てが英語です。英語が苦手な私にとって最初は辛い環境でしたが、研究室に入った当初に比べて英語能力は向上したと思っています。

 研究はしんどくて大変だというイメージを持つ人が多いと思います。確かに結果を出すことは容易ではなく、しんどくて大変なことは多いです。しかしそうした中で、面白い結果が出た時の喜びは何物にも代えがたく、臨床薬学研究室に配属された学生には研究の楽しさを実感してほしいと思っています。臨床薬学研究室の一員となって、一緒に研究をしませんか?


伏屋 智明さん 2013年卒

伏屋 智明神戸市 保険福祉局 健康部 食品衛生検査所

 臨床薬学研究室では、先生方から、「自分の役割が何なのか」を考えることの大切さを学びました。現在、私は公務員として、食品に係わる検査をしています。研究室で学んだ専門的な知識を使うことはありませんが、仕事をする上で、常に自分が組織の中で、何のために何をしているのか考える様にしています。そうすることで、仕事に対しやりがいと責任感を持つことができます。

 臨床薬学研究室は、熱意を持った先生方や留学生と一緒に多くの時間を過ごせる事です。専門知識だけでなく、社会人になったときに仕事とどう向き合うのかも学ぶことができると思います。


在本 麻由加さん 2013年卒

在本麻由加公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院/薬剤部

 私が臨床薬学研究室に所属することを希望した理由は、臨床に近い研究をしたいと思ったため,循環器領域に興味があったため,また英語力を身に付けたいと思ったためでした。留学生の方と英語でコミュニケーションを図りながら研究をしていくことは難しく感じましたが、前向きに取り組み最後までやり遂げることが出来、非常に充実した2年間となりました。この経験は自己成長に繋がりましたし、自分の視野も広がり、本研究室の先生方・留学生の方には大変感謝しています。

 現在、私は病院薬剤師として入院患者様の内服薬・注射薬調剤や無菌調製,薬剤管理指導業務などを行っています。臨床現場では、大学の授業や研究室で得た知識・経験が活きることもあり、嬉しく感じます。患者様が退院後の人生をどのように過ごしたいのかということを考え、それぞれの患者様により良い薬物治療を提供できる薬剤師になりたいと思っています。

Thank you for exciting and beautiful experience!!!!
It was nice to meet member of Emoto lab!!!


樗木 真帆さん 2012年卒

樗木 真帆ロート製薬株式会社/ヘルス&ビューティ事業本部 学術教育研修グループ

 私は臨床薬学研究室を通して、臨床現場における患者様へのコミュニケーションの重要性を学びました。 臨床現場は相手が人である以上、対応に必ずしも決まった答えというものはなく、患者様を理解し、相手に合わせて臨機応変に対応することが求められます。研究の一環として、実際の医療現場でも活動させていただき、「薬剤師と患者」だけでなく、「医師と患者」「医師と薬剤師」の生きたコミュニケーションを幅広い視点で学ぶことができました。それぞれの役割を理解することで、一つの視点にとらわれない患者様との関わり方や伝え方を肌で感じながら学ぶことができたと感じています。

 現在、私は学術に所属し、講義や商品説明、リーフレットなどの資料作成を行っています。海外展開にも関わらせていただくなど、相手に合わせて伝え方を臨機応変に変えるだけでなく、語学も含めた幅広いコミュニケーション能力を求められる立場にあり、まさに研究室で学んだ経験が活かされています。

 臨床薬学研究室で学んだ専門知識は直接現在の仕事内容に結びついてはいませんが、様々な経験が自分の自信にもつながっているため、今後も幅広い視野を持ち、患者様やお客様の生活に親身に寄り添える提案や、相手に合わせたコミュニケーションができる薬剤師になっていきたいと考えています。


井上 良祐さん 2012年卒

井上良祐ぼうしや調剤薬局/城南店

 臨床薬学研究室に所属し、2本柱の活動を行って来ました。1つは循環系疾患の病態・治療について専門の先生から数多くのことを学びました。もう1つは神戸市内の医療機関主催の健康教室に参加し、地域における薬剤師の活動について学び、また実際に地域医療に貢献することができたと感じています。

 現在、私は調剤薬局で働いています。門前は循環器内科ということもあり、先生方から学んだ知識のおかげで、日々患者さんの服薬支援・健康支援に貢献できていることを実感しています。また、在宅医療や健康教室など地域医療にも携わり、研究室で学んだ2本柱が現在にも役立っており、やりがいにもなっています。
 臨床薬学研究室では、病態・治療についての専門知識に加え、薬剤師としての役割を実際に体験する機会が多く、一歩リードした薬剤師になることができます!!


小原 茉里子さん 2012年卒

小原茉里子バイエル薬品株式会社/循環器領域事業部MR

 臨床薬学研究室に所属し、専門の先生方から循環器について学び、より臨床を意識するようになりました。私は今、MRとして循環器領域を担当しています。専門的な内容でふとした際に先生方と共通点が出てくることもあります。

 臨床薬学研究室の特徴として海外のポスドクの方が多くいらっしゃいますので、英語に興味のある方は大変勉強になると思います。
卒論は英語での発表で難しいこともありましたが、ワンランク上の挑戦ができ、何事もやり遂げるという継続力は今後の糧になっていくと考えます。


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