YOUR FUTURE IS HERE 神薬で、未来を見つけよう

公式LINE

STORIES 活躍する先輩のストーリー

your future

薬品物理化学研究室 
前田 亮さんのストーリー

「うまくいかない研究」を「苦しんでいる患者さん」に置き換え、
医療にブレイクスルーをもたらす存在に。

「ロジカル思考演習」を通して「病態を明らかにする」プロセスに関心を抱いた前田さん。神戸薬科大学で研究に励み、2つの賞を受賞しました。臨床・教育・研究という3つの立場から社会に貢献するため、彼の挑戦はまだまだ続きます。

入学前

学び・研究

将来の夢

落ち着いた雰囲気のキャンパスで
薬学を極める。

 幼いころから医療の道に関心がありました。

 進路を決める際、選択肢が多い中で神戸薬科大学を選んだのは、3科目で受験できたことに加えて、地元の岡山県に受験会場が設けられていたからです。薬学部はいくつかの大学を併願しておりましたが、岡山県から近いこと、国家試験の合格率が高いこと、そして落ち着いた雰囲気のキャンパスに魅力を感じ、進学を決めました。 次のエピソードを読む

「ロジカル思考演習」が、
将来を考えるきっかけに。

 先生方と学生との距離が近いことが、神戸薬科大学の最も大きな魅力だと感じています。私自身、講義や研究にとどまらず、日常生活やキャリアについても多くの先生方に相談する機会がありましたが、お忙しい中でも丁寧に対応してくださいました。知識と経験が豊富な先生方に直接お話を聞いていただき、その内容に対して的確なフィードバックをいただけることほど、恵まれたことはないと感じています。

 大学のカリキュラムで印象的だったのは、私たちのカリキュラムから始まった「ロジカル思考演習」です。この授業は、担当の先生によって内容が異なる、SGD(※1)を中心とした講義でした。どの講義も先生方の専門分野に根ざしたテーマで構成されており、非常に興味深く学ぶことができました。中でも、私が最初に受講した講義では、提示された臨床症例から必要な情報を抽出し、患者さんの病態を論理的に考察していくという内容で、この講義を通して「病態を明らかにする」というプロセスに強く関心を持つようになりました。さらに調べていく中で、放射性同位元素を用いた画像診断の分野に興味を抱くようになり、自分の将来を考える上での大きな第一歩となりました。

 2025年に第8回日本核医学会分科会 放射性薬品科学研究会 / 第24回放本射性医薬品・画像診断薬研究会で優秀発表賞を受賞しました。研究テーマは「⽔溶性・⾎漿中安定性の改善を指向した新規メラノーマイメージングプローブの合成と基礎的評価」です。また第75回日本薬学会関西支部総会・大会で優秀ポスター発表賞を受賞しました。研究テーマは「Bicyclo[1.1.1]pentaneを放射性ヨウ素標識母体として利用したメラノーマ診断用新規放射性プローブの合成と基礎的評価」です。
 近年、α線を放出するハロゲン元素である²¹¹At(アスタチン)を基盤とした放射線治療が注目を集めており、²¹¹Atの利用に適したRI(ラジオアイソトープ)標識母体の開発が求められています。そこで私は、既存の標識母体と比較して安定性や水溶性に優れた放射性ハロゲン標識母体の開発に取り組んでいます。
 研究では期待した結果が得られないことも多く、このままで良いのだろうかと悩むこともありました。しかし、実験で得られたデータから新たな価値を見出し、それを基盤に新たな目標を設定することで、一定の成果をまとめることができました。
 今後は現在進めている研究テーマをさらに発展させ、論文としてまとめることはもちろん、そこで得られた課題や知見をもとにして新たな研究へとつなげていきたいと考えております。

(※1)スモールグループディスカッション 次のエピソードを読む

「うまくいかない研究」と
「苦しんでいる患者さん」

 私は大学卒業後、大学院へ進学する予定です。
 医療現場には、医療そのものに関することだけでなく、経済面や人材面など、さまざまな課題が存在していると感じています。こうした課題を抽出し、解決していくためには、豊富な知識に加えて、物事を多角的に捉え、論理的に思考する力が必要であると考えています。その力を大学院で養っていきたいです。

 研究は上手くいかないことの連続だと思いますが、さまざまな知識や経験と照らし合わせながら、価値を見出していくことこそが重要だと考えています。「うまくいかない研究」を「苦しんでいる患者さん」に置き換えることで、実際の臨床にも通じるものがあるのではないかと感じています。
 そのため私は、研究者としてだけでなく、薬剤師としても医療現場で活躍するために、大学院での研究活動が不可欠であると考えています。まだ先の話にはなりますが、大学院で博士課程を修了し、研究者としての素養を身につけたうえで臨床現場に出て、将来的には大学病院などで研究者・薬剤師・教育者という三つの立場から、医療にブレイクスルーをもたらす存在になりたいです。

更新日:2025/11/14

OTHER STORIES その他の先輩のストーリー

活躍する先輩のストーリーTOPに戻る

さらに神戸薬科大学を知ろう