生体イメージング

 血栓症は臨床的に大きな問題(心筋梗塞、深部静脈血栓症、肺塞栓症、心房細動における左房内血栓、ステント血栓症など)であり、抗凝固療法や抗血小板療法を行われている症例が非常に増えています。血栓症の病態生理を明らかにするために、我々は以下のような独自性のある血栓症に対する研究を行っています。

 血栓症の発症には、生体内での物理的な血流異常が非常に重要であるにもかかわらず、これまでの血栓症研究は、血小板や凝固因子などに注目したin vitroでの研究が主でした。また、生体内の血栓症モデルの作成が手技的に困難である等の理由で、世界的にも研究施設は限られていました。私たちは生体内の血栓症モデルの作成手技や、独自の再発性血栓モデルの作成(Hara T, et al. Circulation 2014)や、新規の静脈血栓生体イメージングモデルの開発(図、Okano M, Hara T, et al. JACC Basic Transl Sci 2020;5:344-356)に成功しています。これら技術を駆使することで独自性の高い血栓症研究を継続したいと考えています。

二光子顕微鏡による生体血栓イメージング

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