両親ともに薬剤師。
患者さんや地域医療に貢献したいと思い
薬学の道へ。
両親ともに薬剤師で、一番身近な職業が薬剤師という環境で育ちました。二人が働いている姿を間近で見て、自分もこんな風に患者さんのためになる仕事がしたいという気持ちと過疎化しつつある地域医療に貢献したいという気持ちがあり、当初薬剤師を目指して薬学の道に進みました。
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学部時代に学会で受賞
大学院に進学し、研究を深めたい
在学中は研究に打ち込み、第75回日本薬学会関西支部総会・大会 優秀ポスター賞を受賞しました。受賞タイトルは、金触媒による多段階連続反応を利用した高三次元性ヘテロ環骨格構築法の開発です。
ヒドラゾンは求電子的性質と求核的性質の2つを併せ持つ構造です。本研究では、分子内にイナミド構造を有するヒドラゾンを基質として、その求核的性質を利用することで極めて新規性の高い高三次元性ヘテロ環骨格の合成に成功しました。医薬品に多く含まれるヘテロ環構造を少ない工程数で合成する方法を開発できれば、医薬品合成にかかる時間やコスト削減につながると考え取り組みました。
この研究を行う上で、反応に用いる原料化合物(分子内にイナミド構造を有するヒドラゾン)の合成に苦労しました。まずヒドラゾンを合成してからイナミド構造を付加するという合成方法を行っていましたが、この工程がうまくいかず、先生に相談しました。先生からいくつかの別の合成方法を提案いただき、試した結果原料化合物を合成することができました。
今回、合成した高三次元性ヘテロ環骨格は極めて新規性が高く、その物性や医薬品として使用できるような薬理効果等があるか分かっていません。本大学の大学院に進学予定ですので、引き続きこの構造の生成機構の解明を進めるとともに物性評価等を行っていきたいと考えています。
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実務実習の経験が
自身の進路の分岐点。
学部卒業後は、大学院に進学することになっています。大学院進学を決める前は薬局や製薬関係のCDMO(医薬品の「開発業務」や「製造業務」を受託する企業)等を中心に就職活動を進めていました。大学の就活サポートは薬局や病院がメインではありますが、CDMO等の臨床現場には直接関わらない企業についてもアドバイスいただけました。
入学前から、薬剤師として働くことが夢でしたが、実務実習を経験して高価すぎる医薬品は患者さんの治療選択肢を狭めることにもつながると感じました。所属研究室の教授から化合物の合成工程を短縮する新たな合成法を開発することで医薬品の生産にかかるコストが削減できるという考えを聞き、患者さんと直接関わること以外でも貢献できるという気づきを得て、現在は研究職として働くことが目標です。