医薬品を身近に感じる環境から
探求心が芽生えた
高校生の頃から生命科学に興味があり、その知識を習得したいと考えていて、母が医療事務をしていて医薬品が身近にあったことから、薬に興味を持つようになりました。薬がなぜ体に影響を及ぼすのか、どのように体内に影響し効果を発揮しているのか疑問を抱いたのが、薬学を志すきっかけです。また、就職難の時代に国家資格を持っているメリットを感じたことも志す一因でした。
現役の時には、学力が足らず受験に失敗。その後、大学に行きたいという思いを捨てきれず浪人しました。基礎学力が足りないと考え、高校1年生向けの参考書からはじめ、年間で行うべき参考書を全て決め、毎日のタスクを整理し実践しました。初めは学力的に足りず合格がほど遠い道のりのように感じましたが、年間計画を立てていることで最後まで自信をもってやりきることができました。
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プレゼンの機会が多かった研究室活動
その経験が今の仕事に生きている
病院実習では、手術に立ち会うことができ、実際に肝細胞がんの切除を目の前で見ることができました。なかなか経験できないことで、印象に残っています。
卒業研究では、がんの免疫チェックポイントになりうる「Neudesin」という細胞外分泌タンパクについて研究を行っていました。研究室では、全員の前でプレゼンテーションをする機会が多くあり、所属の学生や指導教員の先生との質疑を重ねた経験は現在の仕事にも大いに役立っています。研究活動では多くの失敗を経験しましたが、何度も試行錯誤を繰り返し、思い通りの成果が出たときには先生と一緒に喜びを分かち合ったことを覚えています。卒業後、論文に名前を掲出してよいか連絡をいただき、卒業してからも自分が関わった研究が続いていて、その成果が出ていることを知れたのは嬉しかったです。
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適正な薬剤の提供と
地域医療への貢献がやりがい
病院・薬局実習で、医療の高度化に対応するためにはチーム医療が欠かせないと感じました。医療者に、情報をいち早く届けることで医療に変革を起こせると考え、広く患者さんに貢献できるチーム医療の一員としてのMR職に魅力に感じて、現在の仕事を志望しました。
現在は、がん製品を取り扱っていて、主に医師に患者さん一人ひとりに合わせた治療の提案を行い、適正な薬剤を届けるために日々業務を行っています。また、講演会を企画・運営し、最先端の医療知識を医療従事者に届けるため疾患啓発にも取り組んでいます。
治療提案を行った患者さんに良好な結果が得られたときにやりがいを感じます。医師と治療について議論できるのはMR職の意義で、個々の患者さんの治療提案ができるだけではなく、地域の医療課題の解決にも関わることができるということがこの仕事のやりがいだと考えています。