リンドウについて

本州、四国、九州に分布し、⼭地や丘陵地に⽣える多年草です。

リンドウという名は、種々のリンドウの総称としても⽤いられ、

区別するために本種はササリンドウの別名を持ちます。

草丈20~90 cm、葉は対⽣し茎を抱き、⻑さ3~10 cm、披針形で先は尖り、

秋に茎頂または上部の葉腋に1~数個の花をつけます。

花は先が五裂した筒状で裂⽚の間に副花冠があり、これはGentiana属の特徴と⾔われています。

⻯胆について

⽇本薬局⽅収載の⽣薬で、神農本草経では上品に収載されます。局⽅の基原植物はトウリンドウ（G. scabra)、G. Manshurica、G. trifloraです。

トウリンドウは中国、朝鮮半島などに分布しますが、当園で栽培している⽇本に分布するリンドウは、トウリンドウの変種とされます。

リンドウを原植物として⽤いることは可能ですが、実際の産出量は多くありません。⽣薬は、秋に採集し地上部を除いて⽔洗後、根を整形して調製されます。

苦味成分であるセコイリドイド配糖体のゲンチオピクロシドなどを含み、

苦味健胃薬として⽤いられるほか、漢⽅では炎症を抑える⽬的で、

⼀般漢⽅294処⽅中、⻯胆瀉肝湯、疎経活⾎湯など4処⽅に配合されます。

詳しくは薬用植物園レターをご覧ください。【こちらをクリック】