園長からのごあいさつ

薬用植物園 園長 小林典裕 本学の薬用植物園は六甲山の麓に位置し、西は海沿いに広がる神戸市街地、東は大阪湾を展望できる見晴らしの良い植物園です。温室を含める敷地面積は2,916㎡あり、山の傾斜を利用した圃場には日本薬局方収載の基原植物をはじめ、約1,000種類の植物を栽培展示しています。温室では熱帯・温帯の植物だけでなく、寒冷地で育つ植物を管理できる冷室も完備し、高山帯の薬用植物などを栽培しています。

本園は学生への生きた教材として講義や実習で利用されるほか、各研究室への研究・実験材料の提供、学外の各方面への資料の提供など、幅広く利用されており、学生や教職員の散策の場所としても親しまれています。
また、本園は学内における教育と研究を目的として設置されていますが、「開かれた大学」として地域社会に貢献するため、一般見学も受け入れています(予約制、冬季休園)。漢方、薬用植物に対する関心が高まりつつある昨今、毎年多くの方々が来園されています。

本学薬用植物園は訪れる季節によって目にとまる花も異なり、雰囲気が違ってきます。自然の息吹を求めてぜひ足を運んでみてください。

担当教員からのごあいさつ

薬用植物園 講師 西山由美 私たちは、植物やそれを食べて生育した動物を食し、植物の繊維でできた服を着、植物の材を使って家や家具を作っています。生きていくのに必要な酸素も植物の恩恵によるもので、植物は人々の生活に深く関わっており欠かせない存在です。薬系大学では、植物由来の薬として生薬を学びますが、これは人類が最初に使った薬で、植物が作り出す様々な成分を利用したものです。これら植物成分は薬としてだけではなく染料や香料などとしても古くから用いられ、私たちの生活を豊かにしてくれています。本学薬用植物園では、薬として使われる植物だけでなく様々な用途で用いられる植物や毒草についてもできるだけ多く栽培し、有用・有毒植物を観察できる場として、学びや憩いの場となることを目指しています。

本学学生の皆さんへ
生薬や有用植物を上手く利用するために、また毒草を誤って使用しないためには、植物に関する正しい知識を身につける必要があります。特に、植物の形態学は、実際に植物を採取して利用するためには必須の知識となります。植物園には、薬となる植物以外に様々な用途で用いられる植物を多く栽培しています。これら植物の形態や特徴を知り、適正に活用するための知識を身につけるには、植物園で実物を見ることが一番です。教科書や講義では学べないこともたくさんあると思います。興味のある方、植物が好きな方はぜひ植物園を訪問してください。また、植物園では自然が豊かで四季折々の綺麗な花を観賞することもできます。自然が好きな方、気分転換したい方にもお勧めです。

目的

本園は薬学関係学部設置基準要項(付属施設として薬用植物園をおくものとする)に基づき設置され、学生に対し薬用植物の実物による教育と、研究材料の提供を行い、さらに貴重な薬用植物資源、野生植物の保護を目的としてその運営にあたっています。

沿革

1930年 本学の前身にあたる神戸女子薬学校創立
1933年 御影仮校舎に実習用の薬草を栽培
1935年 現在の場所(神戸市東灘区本山北町4-19-1)に本校舎移転、薬草園が設立
1940年 附近の土地を借り校外薬草園として戦後まで利用
1965年 衛生薬学科の増設と共に現在の場所を造成しひな壇状の薬草園となる
1969年 温室新設(94.88㎡)
1973年 薬用植物園運営委員会が発足、薬草園より薬用植物園と改名
1978年 最初の本園薬用植物目録発行
1981年 園内に拡幅舗装道路を敷設
1986年 新学生寮建設にともない管理棟、種苗圃を現在地に移転
1992年 温室を現在の位置に改築移転(163.6㎡)
1996年 薬用植物園の『植物目録』を改訂発行
2000年 『薬用植物園のしおり』を発行
2012年 倉庫改築にともない、ミニセミナー室新設