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神戸薬科大学 生命有機化学研究室
Kobe Pharmaceutical University, Organic Chemistry for Life Science

研究内容RESEARCH

レチノイドの化学

 最近、核内受容体を標的とした化合物において癌や生活習慣病(II型糖尿病、脂質代謝異常症)、アルツハイマー病の治療薬としての可能性が見出され、核内受容体標的医薬品の創出が世界中で活発に行われています。我々は核内受容体RARおよびRXRのリガンド分子であるレチノイド化合物の効率的合成法を開発し、構造活性相関に基づいたドラッグデザインならびにライブラリー合成を行っています。
 また、視覚を司る光受容体蛋白質であるロドプシンのリガンド分子レチナールの各種同位体・誘導体を合成し、視覚のメカニズム解明に向けた研究を進めています。

        


カロテノイドの化学

 β-カロテンに代表されるカロテノイドは、優れた抗酸化作用をもつことから抗酸化ビタミンとして注目されています。天然には約750種ものカロテノイドが存在しますが、中にはβ-カロテンを遥かに凌ぐ抗酸化作用や抗腫瘍作用を示すものが確認されるなど、カロテノイドの構造と生理活性との相関に興味がもたれています。しかし、天然から得られる量は微量であるため、効率的な合成法の開発が望まれています。
 我々は世界に先駆けて、多数のカロテノイドの全合成に取り組んできました。最近ではエポキシ環の開環方向を制御して、capsanthinなどκ-末端構造をもつカロテノイドや、cucurbitaxanthin Aなど3,6-エポキシカロテノイドの全合成を達成しました。さらに、このエポキシ開環反応を他のカロテノイド合成へと展開中です。

       
     

ヨウ素の化学

 1価のヨウ素カチオンを用いるヨード環化反応は古くから知られていますが、アルキンとヨウ素カチオンとの反応によるヨード環化反応は最近になって急速に研究が進んだ研究領域です。本反応の特長は、環化反応で生じるヨウ素原子において更なる官能基化が可能な点にあります。また日本のヨウ素産出量は世界第2位である点や、ヨウ素自体が環境に優しい点からも、その有効利用が期待されています。
 我々はヨード環化反応を基盤として、これまでにベンゾフラン、スピロ化合物、ピラゾール、イソキサゾールの合成法を開拓することに成功しました(右図)。現在、その手法をCOX-2阻害薬valdecoxibや心不整脈薬dronedaroneなどの生理活性物質の合成へと展開すると共に、新しい環化反応による複素環合成法の開拓に取り組んでいます。

        


神戸薬科大学 生命有機化学研究室

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