• 免疫システムを中心とした細胞外分泌因子の生理的役割の解明
  •     体内に侵入した異物(非自己)を排除するしくみのことを免疫といいますが、この免疫の機構は、外来の微生物の排除のみならず、ヒト体内に生じた異物である癌細胞の排除や、損傷組織の修復過程、あるいは代謝性疾患の進展などにも関わることが知られています。したがって免疫のしくみを明らかにすることは、生物学的に重要なだけではなく医学薬学的にも重要な研究課題であると考えられます。本研究室では、従来免疫機能との関わりは指摘されていない細胞外分泌因子に関して、免疫機能に関わる可能性を見いだしてきました。その研究の発展として、免疫機能に影響を及ぼすと期待される細胞外分泌因子の、生理的な意義や分子メカニズムを検討します。

    a. 胸腺内で起こるT細胞分化における細胞外分泌因子FGF21の生理的意義の解明
    b. 栄養代謝の変化により生じるFGF21の血中濃度の変化と、胸腺機能との関わりの検討
    c. 肥満症発症に関わる分泌因子neudesinによるT細胞機能の調節


  • 真菌由来多糖体の生理活性メカニズムの解明
  •     これまでに、真菌であるマイタケに含有される多糖体が、宿主の免疫システムを活性化することによって、抗腫瘍・抗転移効果、造血促進効果を示すことを見出しました。微生物科学研究室では、引き続きマイタケ多糖体のもつ生理作用について、そのメカニズム解明や免疫療法への応用を行います。

    a. 多糖体による樹状細胞やマクロファージの活性化メカニズムの解明
    b. 多糖体を用いた免疫療法の検討

  • 細胞外分泌因子FGF21の産生を促す食品由来因子の探索
  •     FGF21は、投与実験の結果などから、糖尿病、脂質異常症に対する治療薬としての応用が期待されています。我々は、薬としてFGF21を投与するのではなく、体内で産生され分泌されるFGF21の量を増加させることにより代謝を改善できるのはないかと考えています。そこで、食品などに含まれる物質で、FGF21の血中量を増加させるものを探索しています。