1. (目的)

    第1条 神戸薬科大学においての研究活動における不正行為に係る調査等に関する規程(以下「本規程」という)は、神戸薬科大学においての研究活動における不正防止に関する規程第18条に定めるところにより、神戸薬科大学(以下「本学」という)においての研究活動における不正行為又は不正行為の疑いが生じた場合の調査に関し、必要な事項を定める。

  2. (調査機関)

    1. 第2条 本学構成員に係る通報を受理した場合に、本学が通報された事案の調査を行う。
    2. 2 被通報者が複数の研究機関に所属する場合は、原則として、被通報者が通報された事案に係る研究を主に行っていた研究機関を中心に、所属する複数の機関が合同で調査を行う。
    3. 3 被通報者が所属する研究機関と異なる研究機関で行った研究に係る通報があった場合は、所属する研究機関と研究が行われた研究機関とが合同で、通報された事案の調査を行う。
    4. 4 被通報者が、通報された事案に係る研究を行っていた際に所属していた研究機関を既に離職している場合は、現に所属する研究機関が、離職した研究機関と合同で、通報された事案の調査を行うものとする。被通報者が、離職後、どの研究機関にも所属していないときは、通報された事案に係る研究活動を行っていた際に所属していた研究機関が、通報された事案の調査を行う。
    5. 5 被通報者が、調査開始のとき及び通報された事案に係る研究活動を行っていたときの双方の時点でいかなる研究機関にも所属していなかった場合、本学が調査を行うべき事案であるが、調査の実施が極めて困難であると、通報された事案に係る研究活動の予算を配分した配分機関が特に認めた場合は、当該配分機関が調査を行う。この場合、配分機関から協力を求められたときは、誠実に協力を行うものとする。
  3. (研究不正調査委員会)

    1. 第3条 本学が通報及び相談を受け付けた場合は、最高管理責任者は、研究不正調査委員会(以下「委員会」という)を置き、予備調査を実施する。予備調査の結果、本格的な調査をすべきものと最高管理責任者が判断した場合は、本調査を実施する。
    2. 2 調査にあたっては、調査関係者以外の者や被通報者に通報者が特定されないよう十分に配慮しなければならない。また、調査対象における公表前のデータ、論文等の研究又は技術上秘密とすべき情報が調査の遂行上必要な範囲外に漏えいすることのないよう十分配慮しなければならない。
    3. 3 委員会は、次の各号に掲げる委員をもって構成し、コンプライアンス推進責任者で研究不正行為防止責任者でもある副学長が委員長となる。委員会の構成員は、公正かつ透明性の確保の観点から、半数以上を外部有識者で構成する。委員は、機関及び通報者、被通報者と直接の利害関係を有しない者でなければならない。
      1. (1) コンプライアンス推進責任者・研究不正行為防止責任者(副学長)
      2. (2) 公的研究費総括管理責任者(事務局長)
      3. (3) 学外の弁護士又は公認会計士
      4. (4) その他、学長が指名する者 若干名
  4. (通報の回付)

    第4条 委員会は、通報された内容が本学に該当しない場合は、通報者の了解を得て、調査を行うべき機関に事案を回付する。

  5. (予備調査)

    1. 第5条 研究不正が行われたという通報、相談を受け付けた場合は、第3条に定める委員会がその内容についての合理性や調査の可能性、事実関係について予備調査を行い、通報の受付日から30日以内に本調査の要否を判断する。
    2. 2 委員会は、研究不正が行われようとしている又はそれらの行為を求められているという通報、相談を受けたときには、その内容を確認・精査する。その結果、通報、相談の内容が事実であると認めたときは、その旨を最高管理責任者に報告し、最高管理責任者は、被通報者に警告を行う。
    3. 3 委員会は、予備調査の結果、通報がなされた事案が本格的な調査をすべきものと判断した場合、最高管理責任者へ報告を行い、本調査を行う。
    4. 4 委員会は、本調査を行わないことを決定した場合、最高管理責任者へ報告を行う。最高管理責任者は、その旨を理由とともに通報者に通知する。委員会は、予備調査に関する資料を保存し、当該事案に係る配分機関及び通報者から求めがあればこれに応じ開示する。
  6. (本調査)

    1. 第6条 委員会が、前条により、本調査を行うことを決定した場合、最高管理責任者は、通報者及び被通報者に対し、本調査を行う旨通知し、調査への協力を求める。また、最高管理責任者は、当該事案に係る配分機関及び文部科学省に本調査を行う旨報告し、調査方針、調査対象、調査方法について協議を行う。
    2. 2 本調査は、本調査を行うことを決定した日から30日以内に開始するものとし、通報の受付日から210日以内に調査を終了することとする。
    3. 3 最高管理責任者は、本調査決定の通知の際、委員の氏名や所属を通報者及び被通報者に通知する。通報者及び被通報者は、通知日の翌日から起算して14日以内に最高管理責任者に対し、書面により異議申立てを行うことができる。異議申立てがあった場合、内容を審査し、その内容が妥当であると判断したときは、当該異議申立てに係る委員を交代させるとともに、その旨を通報者及び被通報者に通知する。
    4. 4 特定不正行為に関する調査は、次の各号に掲げる方法により行う。
      1. (1) 通報された研究活動に関する論文や実験・観察ノート、生データ等の各種資料の精査や、関係者のヒアリング、再実験の要請を行う
      2. (2) 委員会が再実験などにより再現性を示すことを被通報者に求める場合、又は被通報者自らの意思によりそれを申し出た場合は、調査委員会の指導・監督のもとに行う
      3. (3) 委員会は、本調査にあたり、通報された事案に係る研究活動に関して、証拠となるような資料等を保全する。また、本学において行われた研究活動について、他機関が調査を行う場合、他機関からの要請に応じて、証拠となるような資料等を保全する措置をとる。これらの措置に影響しない範囲内であれば、被通報者の研究活動は制限しない
    5. 5 不正使用に関する調査は、次の各号に掲げる方法により行う。
      1. (1) 不正使用の有無、不正使用の内容、関与した者及びその関与の程度、不正使用の相当額について調査する。調査は、書類調査、実地調査、聞き取り調査その他の適切な方法により行う
      2. (2) 委員会は、必要に応じて、被通報者に対し、調査対象の研究費の使用停止を命ずることができる
    6. 6 本調査においては、被通報者の弁明の聴取を行わなければならない。
    7. 7 本調査の対象には、通報された事案に係る研究活動、研究費のほか、委員会の判断により調査に関連した被通報者の他の研究活動、研究費も含めることができる。
  7. (調査協力義務)

    第7条 本調査に対して、通報者及び被通報者は、誠実に調査に協力する義務及び真実を述べる義務を負うものとする。退職後においても同様とする。

  8. (特定不正行為の疑惑への説明責任)

    1. 第8条 特定不正行為の疑いについて、被通報者が通報の内容を否認する場合には、被通報者が自己の責任において、当該研究の適正な方法と手続き及び論文等の表現の適切性について、科学的な根拠を示して説明しなければならない。
    2. 2 前項の被通報者の説明において、被通報者が生データや実験・観察ノート、実験試料・試薬等、本来存在すべき基本的な要件の不足により証拠を示すことができない場合は、本学が定める保存期間(論文発表後原則として10年間)を超えるときを除き、不正行為とみなす。ただし、被通報者が善良な管理者の注意義務を履行していたにもかかわらず、その責によらない理由により、当該基本的要件を十分に示すことができなくなった場合等、正当な理由があると認められる場合は、この限りではない。
  9. (調査の中間報告)

    第9条 不正使用の事案では、本学が、調査中の事案に係る報告を配分機関及び文部科学省から求められたときは、調査の終了前であっても調査の中間報告を配分機関及び文部科学省に行う。また、調査に支障がある等、正当な事由がある場合を除き、配分機関及び文部科学省からの求めがあれば、当該事案に係る資料の提出又は閲覧、現地調査に応じることとする。

  10. (認定)

    第10条 委員会は、調査内容をまとめ、研究不正が行われたか否かを次の各号に掲げるとおり認定する。不正使用においては、調査の過程であっても、不正使用の事実が一部でも確認された場合には、速やかに認定する。

    1. (1) 特定不正行為に関する認定
      1. 特定不正行為か否かの認定にあたっては、被通報者の自認を唯一の証拠とせず、物的・科学的証拠、証言、被通報者の自認等の諸証拠を総合的に判断することとする
      2. 委員会が、特定不正行為が行われたと認定した場合は、その内容、特定不正行為に関与した者とその関与の度合い、特定不正行為と認定された研究に係る論文等の各著者の当該論文等及び当該研究における役割を認定する
      3. 委員会が、特定不正行為が行われなかったと認定した場合であって、調査を通じて通報が悪意に基づくものであることが判明したときは、併せてその旨の認定を行う。なお、この認定にあたっては、通報者に弁明の機会を与えるものとする
    2. (2) 不正使用についての認定
      1. 委員会は、本調査結果に基づき、不正使用の有無、不正使用の内容、関与した者及び関与の程度、不正使用の相当額について認定を行う

  11. (最高管理責任者への報告)

    第11条 委員会は、前条に定めるところにより認定が終了したときは、速やかに調査結果を最高管理責任者に報告する。

  12. (調査結果の通知と報告)

    1. 第12条 最高管理責任者は、調査結果を速やかに通報者及び被通報者(研究不正に関与したと認定された者も含む)に通知し、当該事案に係る配分機関及び文部科学省に報告する。また、被通報者が他機関に所属している場合は、その所属機関にも調査結果を通知する。
    2. 2 最高管理責任者は、悪意に基づく通報と認定があったとき、通報者が本学以外の機関に所属している場合は、当該所属機関にも通知する。
  13. (不正使用の事案に係る配分機関及び文部科学省への調査結果報告書の提出)

    第13条 不正使用の事案では、最高管理責任者は、第6条第2項に定める調査期限までに調査結果、不正使用発生要因、不正使用に関与した者が係る他の公的研究費等における管理・監査体制の状況、再発防止計画書等を含む調査結果報告書を当該事案に係る配分機関及び文部科学省に提出する。調査期限までに調査が完了しない場合であっても、調査の中間報告書を配分機関及び文部科学省に提出する。

  14. (不服申立て)

    1. 第14条 研究不正を行ったと認定された被通報者は、調査結果の通知日の翌日から起算して14日以内に最高管理責任者に対し、書面により不服申立てをすることができる。また、通報が悪意に基づくものと認定された通報者(被通報者の不服申立ての審査の段階で悪意に基づく通報と認定された者を含む)についても、同様に不服申立てを行うことができる。
    2. 2 最高管理責任者は、被通報者等から研究不正の認定に係る不服申立てがあったときは、当該通報者に通知し、当該事案に係る配分機関及び文部科学省に報告する。被通報者が他機関に所属している場合は、当該被通報者等の所属機関にも通知する。また、悪意に基づく通報と認定された通報者から不服申立てがあったときは、被通報者、通報者の所属機関に通知し、当該事案に係る配分機関及び文部科学省に報告する。
    3. 3 不服申立ての審査は、委員会が行う。その際、不服申立ての趣旨が新たに専門性を要する判断が必要となるものである場合には、最高管理責任者の判断により、委員の交代若しくは追加、又は委員会に変えて他の者に審査をさせることができる。
    4. 4 第1項による不服申立てについて、委員会は、不服申立ての趣旨、理由等を勘案し、その事案の再調査を行うか否かを速やかに決定し、その結果を直ちに最高管理責任者に報告する。最高管理責任者は、当該結果を通報者、被通報者に通知し、当該事案に係る配分機関及び文部科学省に報告する。再調査を開始した場合には、不服申立てを受けた翌日から起算して50日以内に、本調査の結果を覆すか否かを決定し、最高管理責任者に報告する。
    5. 5 最高管理責任者は、再調査結果を、通報者、被通報者に通知し、当該事案に係る配分機関及び文部科学省に報告する。また、研究不正と認定された被通報者等から不服申立てがあったとき、被通報者が他機関に所属している場合は、当該被通報者等の所属機関に再調査結果を通知し、悪意に基づく通報と認定された通報者から不服申立てがあったときは、当該通報者の所属機関に再調査結果を報告する。
  15. (通報者及び被通報者等に対する措置)

    第15条 最高管理責任者は、研究不正の認定が行われた場合、通報者及び被通報者に対し、次の各号に掲げる措置を講ずるとともに学校法人神戸薬科大学就業規則(以下「就業規則」という)に定めるところにより懲戒処分を行う。

    1. (1) 特定不正行為の認定についての措置
      1. 特定不正行為への関与が認定された者及び関与したとまでは認定されないが、不正行為と認定された論文等の内容について責任を負う者として認定された者(以下「被認定者」という)が本学に所属するときは、当該被認定者に対し、就業規則に定めるところにより適切な措置を講ずるとともに、特定不正行為と認定された論文の取下げを勧告する
      2. 通報が悪意に基づくものと認定された場合、通報者に対し、就業規則に定めるところにより、適切な措置を講ずる
    2. (2) 不正使用の認定についての措置
      1. 最高管理責任者が、前条による報告に基づき、当該事案に係る配分機関から不正使用に係る公的研究費の返還命令を受けたときは、被通報者に当該額の返還を命じる。また、不正使用の内容が、私的流用等悪質性の高い場合には、法的措置を講ずることもある

  16. (調査結果の公表)

    1. 第16条 最高管理責任者は、委員会において研究不正が行われたと認定されたとき又は悪意に基づく通報と認定されたときは、速やかに調査結果を公表する。公表内容は、氏名、所属、研究不正の内容、措置について公表することを基本とする。
    2. 2 最高管理責任者は、委員会において研究不正が行われなかったと認定されたときは、原則として調査結果を公表しない。ただし、調査事案が外部に漏えいしていた場合及び論文等に故意によるものでない誤りがあった場合は、調査結果を公表する。
  17. (不正な取引に関与した業者に対する措置)

    第17条 最高管理責任者は、委員会において不正使用が行われたと認定された案件について不正な取引に関与した業者があるときは、当該業者との取引を一定期間停止する。

  18. (主管部課)

    第18条 本規程に関する事務は、総務課が行う。

  19. (規程の改正)

    第19条 本規程の改正は、教授会の議を経て、理事会が決定する。

附 則

本規程は、平成27年4月1日から施行する。
 平成28年9月29日改正
 平成29年10月26日改正