平成27年度活動報告

平成27年6月27日 神戸薬科大学第7回がんプロ講演会

平成27年6月27日(土)に神戸薬科大学10号館4階会議室において、「神戸薬科大学第7回がんプロ講演会」を開催しました(参加者61名)。
今や2人にひとりが"がん"に罹り、3人にひとりが"がん"で亡くなる時代となり、がんは非常に身近な病気になってきました。また治療法も進み、生存率も高くなっています。これからはがんと闘うのではなく、"どのように共存しながら生きて行くか"という視点も医療では重要になると考え、「上手にがんと生きる」をメインテーマに企画しました。
そこで今回は、北野病院薬剤部係長、がん患者グループ「ゆずりは」代表、浄土真宗本願寺派僧侶の宮本直治先生より「寄り添う力」というテーマで、ご自身の体験も踏まえてお話しいただきました。病気を通して見えてきた自分の役割。「がんになってよかった」と言われる言葉の中には、宮本先生の長い道のりを"美の小途"に変えられた響きがありました。
2講話目は、「上手にうける癌治療~放射線科医からみた癌治療~」をテーマにりんくう出島クリニック院長 堀篤史先生にご講話いただきました。HepaSphere(高吸水性ポリマー)を使った動注塞栓術の血管内治療は、抗がん剤を局所に作用させるため患者への副作用も少なく、今後益々期待される治療になる気がしました。また温熱療法と組み合せることで少量の抗がん剤でも効果が非常に高くなるという報告は、いろいろな理由で抗がん剤に抵抗を感じている方々への福音になると感じました。
討論でも多くの質問と活発な意見が飛び交い、非常に有意義な時間になりました。

  • 平成27年6月27日 神戸薬科大学第7回がんプロ講演会
  • 平成27年6月27日 神戸薬科大学第7回がんプロ講演会
  • 平成27年6月27日 神戸薬科大学第7回がんプロ講演会

平成27年7月27日 第3回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ開催

開催日時:平成27年7月27日(月)13:00~15:30
場 所:80周年記念館(6号館)小食堂
講 演:13:00~14:10
   沼田 千賀子 教授(神戸薬科大学 薬学臨床教育センター)
   「がん予防~温めよう心と体~」
メディカル・カフェ:14:10~15:30

平成27年7月27日 第3回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ開催

平成27年8月30日 大阪薬科大学第9回公開シンポジウム (神戸薬科大学共催)

平成27年9月10日 第4回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ開催

開催日時:平成27年9月10日(木)13:00~15:30
場 所:80周年記念館(6号館)小食堂
講 演:13:00~14:10
   沖 和行 氏(神戸薬科大学 薬用植物園)
   「植物のちから」
メディカル・カフェ:14:10~15:30

平成27年11月28日 神戸薬科大学第8回がんプロ講演会

平成27年11月28日(土)に神戸薬科大学10号館4階会議室において、「神戸薬科大学第8回がんプロ講演会」を開催しました(参加者49名)。
今や女性の12人にひとりが"乳がん"に罹る時代となり、昨年は女優のアンジェリーナ・ジョリーさんの乳房の予防的切除で遺伝性乳がんも話題になりました。乳がんの好発年齢は40歳代であり、家庭や社会で活躍している時期でもあるため、QOLの向上は治療を行う上で重要なポイントになります。そこで今回は、「そこが知りたい 乳がん治療とQOL」をメインテーマに最新の情報を参加者の皆さまに届けようと企画しました。
講演1は、立命館大学 生命科学部生命医科学科 教授 下妻晃二郎先生より「がん治療におけるQOL評価の基礎と応用」というテーマで、分かりやすくQOL評価の方法についてご教示いただきました。
講演2では、「QOLを追求した乳がん治療の進化」をテーマに神鋼記念病院乳腺科科長 兼 乳腺センター長 山神和彦先生ご講話いただきました。がんの最新治療を一般市民の方々にも理解できるようにていねいに説明いただき、錯綜するがん情報を整理することができたのではないでしょうか。
また今回は、株式会社アインファーマシーズより乳がんモデルの模型を貸していただき、触診体験をすることができました。乳がんの早期発見は生存率の向上につながるため、非常に有意義な機会になりました。

  • 平成27年11月28日 神戸薬科大学第8回がんプロ講演会
  • 平成27年11月28日 神戸薬科大学第8回がんプロ講演会
  • 平成27年11月28日 神戸薬科大学第8回がんプロ講演会

平成27年11月14日 ちゃやまちキャンサーフォーラム2015出展

MBS(毎日放送)がん検診啓発キャンペーンの一環として、がんを正しく知り学ぶための「ちゃやまちキャンサーフォーラム2015」大阪の毎日放送本社で開催されました。また、1階ロビーでは患者会やサポート団体がそれぞれの活動を展示ブースで紹介されました。
神戸薬科大学も学内で定期的に開催している「がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ」(主催:神戸薬科大学薬学臨床教育センター、共催:文部科学省がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン)について紹介させていただきました。

ちゃやまちキャンサーフォーラム2015特設ページはこちらから
当日ブースのご紹介ページはこちらから

平成27年12月14日 7大学連携先端的がん教育基盤創造プラン主催 第4回 近畿三拠点合同フォーラム

平成28年1月30日 第5回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ開催

開催日時:平成28年1月30日(土)13:00~15:30
場 所:80周年記念館(6号館)小食堂
講 演:13:00~14:10
  「こころの栄養・いのちの栄養 ~ほっこりタイム・スープとともに~」
   田村 祐樹 先生(滋賀医科大学家庭医療学講座 非常勤講師)
メディカル・カフェ:14:10~15:30

平成28年1月30日 第5回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ開催

平成28年2月14日 大阪薬科大学第10回公開シンポジウム (神戸薬科大学共催)

平成28年3月5日 第6回 がん哲学学校 in 神戸 メディカル・カフェ開催

開催日時:平成28年3月5日(土)13:00~15:30
場 所:80周年記念館(6号館)小食堂
講 演:13:00~14:10
  「漢方の不思議であたりまえのこと」
   奥川 斉 先生(神戸薬科大学薬学臨床教育センター 臨床特命教授)
メディカル・カフェ:14:10~15:30

平成27年度活動報告について

ご挨拶

 神戸薬科大学 大学院薬学研究科
 江本憲昭 教授

がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン「地域・職種間連携を担うがん専門医療者養成」に連携校として参加して3年が経過しました。
平成27年度の事業としては、6月27日に第7回がんプロ講演会を開催し、「上手にがんと生きる」というテーマで北野病院薬剤部係長、がん患者グループ「ゆずりは」代表、浄土真宗本願寺派僧侶の宮本直治先生およびりんくう出島クリニック院長の堀篤史先生にご講演いただきました。11月28日には、第8回がんプロ講演会「そこが知りたい 乳がん治療とQOL」をテーマとして開催し、立命館大学の下妻晃二郎先生と神鋼記念病院の山神和彦先生にご講演いただきました。また、4月21日に「がん哲学学校〜丁寧な、心優しい、本質的な人間の見直し〜」、7月27日に「がん予防〜温めよう心と体〜」、9月10日に「植物のちから」、1月30日に「こころの栄養・いのちの栄養〜ほっこりタイム・スープとともに〜」と題したメディカル・カフェを本学で開催し、がん患者さんやそのご家族、医療従事者の方など地域の多くの方にご参加いただきました。さらに、11月14日には「ちゃやまちキャンサーフォーラム2015(毎日放送)」に出展しました。いずれも、参加者の方々から熱心な質問をいただき、有意義な講演会・集いとなりました。
平成25年度より設置された大学院博士課程「がん専門薬剤師基盤育成コース」に残念ながら入学者を迎え入れることができていませんが、魅力的なプログラムやキャリアプランを提供できるように引き続き努力したいと考えています。 がんプロフェッショナル養成基盤推進プランも終盤に入り、成果が求められます。微力ではありますが、薬科大学の持ち味を生かしたがん専門医療者養成に取り組んでいきたいと思います。